阪神メッセ 敵地アカン…今季最短4回KO 昨季から9戦白星なし

[ 2014年5月6日 05:30 ]

<ヤ・神>頭をかきながらベンチに戻るメッセンジャー

セ・リーグ 阪神1-13ヤクルト

(5月5日 神宮)
 阪神は5日、下位に低迷するヤクルト戦(神宮)で今季ワースト13失点で大敗し9連戦最初のカードを負け越した。先発のメッセンジャーが序盤から精彩を欠き、今季最短となる4回8安打5失点KO。助っ人右腕は昨年8月25日の中日戦を最後にビジターゲームで勝ち星を挙げておらず、またしても敵地で苦杯をなめた。巨人が勝ったため、3位に転落した。

 まるで別人だった…。1週間前、完封劇を成し遂げた面影は、全く見当たらなかった。メッセンジャーが神宮のマウンドで、もがき苦しんだ。

 「5点も取られたから良いところはない。きょうはフォークをことごとく見逃された」
 序盤から球威、制球ともに本調子ではなく、ヤクルト打線につかまった。3回まで毎回安打を許して2失点すると、4回に一気に崩れた。先頭の雄平にスライダーを完ぺきに捉えられ、バックスクリーンの上部に消える特大ソロを浴びると、連続四球で一、二塁。中村の右前適時打、山田の右犠飛で瞬く間に3失点し、4回8安打5失点で降板した。

 背番号54が「負の連鎖」にはまりこんでいる。今季の2勝はいずれも本拠地・甲子園でマーク。一方で、ビジターゲームではこの日を含め5試合に登板しながら4敗で、昨年8月25日の中日戦を最後に白星から遠ざかっている。本人は「別にビジターに苦手意識はない。いつもホームで試合ができるわけじゃない」と首を振ったが、長いペナントレースを見据えれば、一刻も早く払しょくしておきたい嫌なデータだ。

 9連戦の始まりとなった今カードは能見、メッセンジャーと左右のエースを投入しながら負け越す結果となった。中西投手コーチも「(メッセは)気分的に乗ってなかったな。言い訳になるけど(マウンドも)合ってなかった。(3連戦を)能見とメッセで落としてるわけやから」と、表情は険しかった。

 前回4月29日の広島戦ではバリントンと最高級の投手戦を演じて自己最多12奪三振の完封勝利。白星量産態勢へ弾みをつけたかに思われたが、またしても“敵地の壁”が立ちふさがった。

 「長いイニングを投げたかったけど、4回でマウンドを降りる結果になり申し訳ない」
 まさかの乱調で4敗目を喫し、黒星が2つ先行した。開幕から好不調の波が激しいメッセンジャーが安定感を取り戻すことが“奪首”への近道なのは言うまでもない。

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2014年5月6日のニュース