西 リーグ月間防御率記録&チーム勝利記録懸け先発

[ 2014年4月29日 05:30 ]

リラックスした表情を見せる西

 若き右腕が記録ずくめのマウンドに立つ。29日のソフトバンク戦(京セラドーム)に先発するオリックス・西勇輝投手(23)がほっともっと神戸で前日練習。勝利を絶対条件にした幾多の記録をかけ、首位攻防第1ラウンドに臨む。

 まずは個人記録だ。ここまで4戦4勝、防御率0・28と驚異的な数字を残している。29日の登板で5回2/3以上を自責点0で投げ切れば、1966年8月に皆川睦男氏(南海)が記録したリーグ月間防御率記録の0・24を上回る計算となる。尊敬する先輩で同僚の金子が持つ球団記録は11年9月の0・25。4月に限って言えば、09年の田中(楽天)ら3選手の0・50を現時点で上回っている。「自分の中では防御率よりも、イニング数を重ねることの方が大事。とにかくチームが勝てばいいんです」と個人的な数字に関心は示さない。月間5勝となれば、自身初の月間MVP獲得が濃厚だが、あくまでも自然体で敵と対峙(たいじ)する構えだ。

 球団の歴史にも挑むことになる。第1戦に勝てば、00年5月26日以来、今世紀初の2ケタ貯金に到達。さらに4月17勝目となり、4月の月間勝利数の球団記録にも並ぶことになる。

 「僕にかかっているみたいな話ですが、かけられても正直、困ります…。まだチーム全体を見られる力じゃないので」

 ソフトバンクには12年から6連勝中。ノーヒットノーランもやってのけた。昨年も5試合に投げ、2勝0敗、防御率0・90。「関係ないでしょ」と一笑に付したが、歴史の壁を破るための舞台装置は整いつつある。

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2014年4月29日のニュース