バレ変身V打 一発狙わずコンパクトなスイング奏功

[ 2014年4月28日 05:30 ]

<ヤ・中>スタンドに向かって手を上げるバレンティン

セ・リーグ ヤクルト5-4中日

(4月27日 神宮)
 一塁ベース上で、派手に両手を二度叩いた。1点を勝ち越された直後の7回2死満塁。ヤクルトのバレンティンは、福谷の内角直球に腕をたたんで左前へ。逆転の2点適時打は、今季初の決勝打となった。

 「前の打者が必死に塁に出てくれたので、好きな球に絞って打った」

 一発を狙うのではなく、極限まで集中力を研ぎ澄ました。相手投手は150キロを超す速球が持ち味の福谷。その初球。スライダーはワンバウンドでボールとなった。「きょうはスライダーに自信がないのでは」。直球に狙いを定め、「長打というより、何とかバットに当てて前に飛ばそうと思った」とコンパクトなスイングで仕留めた。

 26日にチームは連敗を9で止めたが、主砲は5試合で16打数2安打と当たりが止まっていた。この原因を体の開きが早くなっているためと分析。この日の第2打席でも一発を狙わずに逆方向を意識し、外角スライダーを右前に運んだ。6試合ぶり の猛打賞。試合前「攻めが厳しくなっていると思うが、その中で何とかすること。それが4番・バレンティンに課された使命」と話していた小川監督も「気合が入っていた。これで乗っていけるかな」と目を細めた。

 今季本塁打を放った9試合は2勝7敗。6試合一発から遠ざかっても「チームが勝ったことを、うれしく思います」と喜んだ。お立ち台も今季初めて。バレンティンは「これが最後にならないように」とおどけた。2週間ぶりの連勝の味は、格別だった。

 ▼ヤクルト・畠山(4回1死二、三塁から一時勝ち越しとなる左前適時打)最低限と思ったが最高の結果になってよかった。きょうみたいな試合が大事。

 ▼ヤクルト・ロマン(7回の1イニングを1失点で今季初勝利)チームの1勝になったのが一番うれしい。

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2014年4月28日のニュース