9回勝ち越し機ロペスに代打由伸 原監督執念采配実らず

[ 2014年4月28日 05:30 ]

<広・巨>9回、1死三塁、ロペス(右)に代打を送る原監督

セ・リーグ 巨人0-3広島

(4月27日 マツダ)
 巨人ベンチは山口を信じ、リーグ打率トップのエルドレッドとの勝負を選んだ。0―0の延長11回無死一、三塁、次打者は途中出場の中東。満塁策について問われた原監督は「当然、二、三塁なら(敬遠を)ね」と説明した。結果、4番と勝負した選択肢は裏と出た。

 2ボール2ストライクから山口が投じたスライダーが真ん中に入り、左翼席後方の防護ネットまで飛ばされた。今季2度目の延長サヨナラ負け。防御率6・43と安定感を欠く左腕は「打たれてしまったら意味がないので…」と言葉を絞り出し、指揮官は「1点が重いゲームになった。0点ではいけませんね」と、努めて冷静に振り返った。

 1勝1敗で迎えた首位攻防戦第3ラウンド。原監督は積極的に駒を動かした。今季初勝利を目指し、好投を続けていたエース・内海だが、8回先頭で打席が回ると、代打・藤村を送り、スパッと代えた。「勝負に出た?そうです」。こう着状態を打開しようとする指揮官のメッセージだった。

 さらに9回1死三塁の勝ち越し機では、打席に向かうロペスに自ら声をかけて背中を叩き、代打・高橋由を告げた。チームトップの20打点を挙げているロペスだが、この試合の3打席も含め、前田健には昨季から通算10打数1安打と苦手としていた。「なんとか全員で(得点を)と」と原監督。前日に代打で適時打を放ったベテランに懸けたが、1ボール1ストライクからチェンジアップを打ち損ねて投ゴロ。飛び出した三塁走者・村田がアウトになりチャンスの芽を摘まれた。

 前日は4番を交代するなど動いて勝ったが、この日は勝利には結び付かなかった。エース対決で落とした1敗。前田健には、レギュラーシーズンでは11年9月10日(東京ドーム)以来、黒星をつけていない。その事実が重くのしかかる。

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2014年4月28日のニュース