西野6S!抜群安定感10戦連続無失点 今季まだ被安打3

[ 2014年4月27日 05:30 ]

<日・ロ>笑顔で吉田(右から2人目)からウイニングボールを受け取る西野

パ・リーグ ロッテ3-1日本ハム

(4月26日 札幌D)
 ウイニングショットは、やはり伝家の宝刀だった。2点リードの9回2死一塁。ロッテの新守護神・西野は、外角に鋭く落ちる137キロのフォークで日本ハム・佐藤賢を空振り三振に仕留めた。

 今季6セーブ目。ナインに祝福されると、「試合を締めくくるのは気持ちいい。クローザーにしかない喜びなので。徐々に慣れてきた」と胸を張った。

 武器は130キロ台後半のフォーク。「フォークがあるから、直球でも三振が取れる」と伊東監督に適性を見いだされ、今季から抑えに抜てきされた。今季は中日・岩瀬、巨人・西村ら各球団の守護神が期待を裏切るケースが増えるなか、ここまで10試合連続無失点。6セーブ1ホールドで被安打はわずか3本と抜群の安定感だ。

 打者はフォークを警戒しているが、投球ではその心理をうまく利用している。この試合でも、9回先頭の中田に中前打を許したが、続くミランダは低めの直球で見逃し三振。女房役の吉田は「途中までは直球もフォークも軌道が同じ。打者がフォークを警戒して見逃してくる可能性があるので、あえて最後は直球のサインを出した」と説明する。

 昨季、33セーブでパ・リーグのセーブ王のタイトルを手にした益田は、昨年4月26日時点で6セーブ、防御率0・00。西野も先輩と同じ成績だった。現時点でセーブ数ランクは3位だが、最多セーブを十分に狙えるペース。伊東監督も「安定感がある。しばらく(抑えで)使う」と言い切った。プロ初先発初勝利を手にしたのは1年前。チームトップタイの9勝を挙げて先発陣の柱になった「育成の星」が、今は守護神を任されている。「1年前には全く想像していなかった」。育成初のセーブ王というシンデレラストーリーも夢ではない。

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