珍しい「石仏」の自画自賛「日本に来てから一番良い投球」

[ 2014年4月19日 08:53 ]

<神・ヤ>9回、力投する呉昇桓

セ・リーグ 阪神4-2ヤクルト

(4月18日 甲子園)
 めったに見られない「石仏」の自画自賛だった。「日本に来てからは自分の中では一番良い投球だったと思う」。2点リードの9回に登板した阪神・呉昇桓が3人斬りで試合を締めくくった。

 「味方が8回に点を取れなかったから9回は(ヤクルトに)チャンスが来ると思っていたので、集中力を高めた」

 先頭のバレンティンには1ボールからオール直球勝負を挑んで一飛。雄平はカットボールで見逃し三振させ、畠山にも自慢の石直球がうなりを上げた。この試合最速の151キロで空振りを奪うと、最後は148キロで空振り三振だ。

 「シーズンに入ってダメなところを見せてきて、これ以上見せようがない」。開幕から7試合に登板して3失点と、本調子には程遠い内容だったが、これで3試合連続の1イニングパーフェクト。ようやく手応えが出てきた。

 上昇の裏には“石仏流”の準備があった。4日のヤクルト戦(神宮)からキャッチボール前にポール間走をメニューに組み入れるようになった。

 「自分はスロースターターで、まだ気温の上がらないこの時期にしっかり走っておくことが重要なんだ。今、走り込みをしておけば、夏場に調子が上がってきた時に、もっとボールにキレが出るから」。ランニングでなく、全速力で往復数本をこなし、体に乳酸がたまった状態で投球を始める、独自の調整だ。

 「日本でも初めに結果が出ないからと言って調整を変えれば、自分の特徴がなくなってしまうから。それでは意味がない」。登板機会のなかった広島3連戦中も欠かさず走った。「登板機会が空いたから結果が出ないというのは言い訳にしかならない」。どこまでもストイックな姿勢が、守護神の最大の強みだ。

 母国の悲劇に心を痛めていた。韓国南西部、珍島の沖合で旅客船が沈没した事故には「(乗客)修学旅行生とか若い人が多かったみたいだから、早く何とかしてあげてほしい」と沈痛な面持ち。行方不明者の一日も早い発見を願った。

 「(球速も)もっと上がってくると思う。これから良くなっていくと思う」。背番号22に驚かされるのは、まだこれからだ。

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