初顔に弱い虎 大瀬良にひねられる 昨季は新人に4勝10敗

[ 2014年4月17日 07:19 ]

<広・神>2回無死、マートンは二ゴロに倒れる

セ・リーグ 阪神1―3広島

(4月16日 マツダ)
 「新顔」に力負けした。阪神は16日、広島との首位攻防第2ラウンドで、公式戦初対戦となった広島ドラフト1位の大瀬良から1点しか奪えず完敗。連勝は6でストップし今カード中の首位奪取はお預けとなった。昨季も新人投手が先発した試合では4勝10敗と分が悪かっただけに、今季も嫌なデータを引きずってしまうのか…。

 昨季、何度となく繰り広げた光景をまた繰り返すのか…。向かうところ敵なしと思われた6連勝中の猛虎が、公式戦初対戦となったルーキー大瀬良に止められた。敗戦に和田監督の言葉も力なく感じられた。

 「(オープン戦と)違うところ…。オープン戦より、少し球が強くなっている感じがした。左(打者)にはカットボールが邪魔になっている感じがした」

 まさに力負けだった。直球主体の投球を展開した大瀬良に先制パンチを食らわせたい初回。1死二塁の好機をつくりだしたものの、鳥谷は144キロ直球を空振り三振。続くゴメスも145キロ直球に詰まらされて遊ゴロに終わった。3回も2死一、二塁と攻めたが、鳥谷がカットボールを引っかけ、守備範囲の広い二塁手・菊池の好守備にも阻まれた。虎のキャプテンは「力負け。次、頑張ります」とだけ話し帰りのバスに乗り込んだ。

 相手のミスから得点機をもらった中盤以降も、あと1本が出ない。4回には大瀬良の暴投で1死二塁としたが、前夜に3ランを放つなどヒーローとなった新井良は144キロ直球に差し込まれ右飛に打ち取られるなど後続が続かず。3点を追う6回、無死一塁からゴメスの中前打に中堅手・丸の失策が重なり1点を返しなおも無死二塁。しかし頼みのマートン、新井良、福留が揃って凡退。新井良は「オープン戦よりも球威があり、力負けしてしまった。3打席目は何としても打ちたかった」と唇をかんだ。

 昨季と同じ轍(てつ)を踏むのか…。阪神は昨季、相手の新人投手が先発した試合では4勝10敗と大きく負け越した。攻略できない理由がデータ不足なのか、それとも相性なのかは分からない。この日の対戦相手・大瀬良は、昨秋のドラフト会議で1位指名したかつての「恋人」。抽選を外した悔しさを、ぶつけなければいけない相手だったが、2度対戦したオープン戦時よりも状態を上げていた右腕の「進化」に対応しきれなかった。

 連勝は6でストップし首位の座を奪い取ることも出来なかった。とはいえ、この1敗で勢いまで失うわけにはいかない。「(連勝が)止まったことよりも、止まった次の(試合の)方が大事と思っている」と指揮官。やられたら、やり返すだけだ。

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2014年4月17日のニュース