寺原史上3人目13球団勝利 ヤジに負けず7度目挑戦ようやく

[ 2014年4月17日 05:30 ]

<ソ・楽>今季初勝利を上げた寺原

パ・リーグ ソフトバンク3-1楽天

(4月16日 ヤフオクD)
 ヒーローインタビューでソフトバンクの寺原は3万人を笑わせた。「凄いヤジも聞こえました。こんちくしょうと思って投げました」。11年6月に王手をかけた13球団制覇は実に7度目の挑戦だった。カウントを悪くするたび「またか」と罵声を浴びたが、この夜はそれを力に変えて7回1失点に抑えた。

 「先発の全員が勝ち星を挙げていたし、取り残されている気分だった。13球団制覇も合わせ、1勝できてよかった」。工藤(元西武)、杉内(巨人)に続く、史上3人目の13球団勝利に「ホッとしています」と相好を崩した。

 大物新人・松井裕との投げ合いには意外な落とし穴もあった。「松井君と踏み出しの足の位置が同じだった」。プレートの一塁側を踏む寺原と、同じく一塁側からクロスで投げる松井裕の足の位置はほぼ同じ。その影響もあって、3回は四球などで無死満塁とされ藤田に左犠飛も許した。ただ、ベテラン右腕は「(横浜では)抑えもやりましたしね」。荒れたマウンドにも対応し、4回以降は2安打に封じた。

 ダイエーに入団し、横浜、オリックスと渡り歩いた苦労人の勲章ともいえる偉業。ちょうど12年前の4月16日は日本ハム戦(東京ドーム)でプロ初登板初先発した日だった。チームを5連勝、単独首位に導いた右腕は、12年前との変化を問われ「変わったのは眉毛の太さ。変わってないのはなまりですね」と宮崎弁で言って、もう一度ファンを笑わせた。

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2014年4月17日のニュース