鬼の伊東監督「休みなんて与えられない」…“強制”特打で喝

[ 2014年4月15日 10:26 ]

伊東監督(右手前)の見つめる中で打ちこむ(左奥から)ハフマン、三木らロッテナイン

 まるで2カ月前の石垣島キャンプにタイムスリップしたようだ。ロッテの野手陣が休日返上でQVCマリンの室内練習場に集まってきた。参加したのは井口、今江らベテランを除く11選手。5台の打撃マシンを相手に、2時間以上、ひたすらバットを振りまくった。

 貧打と得点力不足の解消のための荒療治。今季2度目の零敗を喫した13日の楽天戦(QVCマリン)の試合中、伊東監督が思いついたという。「チャンスで外野フライも上がらないし、追い込まれたら三振。休みなんて与えられない。キャンプを思い出させたかった」。グラブを一切触らせない、シーズン中としては異例の練習だった。

 選手には「空振りOK」のフルスイングが指示された。フォームは考えずに、とにかく力いっぱい振る。マシンの球速は通常は120キロ台だが、試合並みの140キロ以上に設定され、1人平均300球を打ち込んだ。

 開幕14試合を終えて借金4とスタートダッシュに失敗した原因の一つが打撃不振だ。井口、今江、角中以外は低調で、チーム打率は・240。新主将の鈴木は・204、オープン戦首位打者のルーキー井上も・219と低迷している。指揮官も「期待していた選手がことごとく駄目。好きな球を待っているだけ。捕手目線で見ると、凄く楽な打線」と嘆く。

 特打の効果がなければ「第2弾」も用意している。伊東監督は「遠征先で(試合後に)ホテルで強制的にバットを振らせる。俺も現役時代は宴会場でよくやった」と明言。これを聞いた井上は「回避するために打ちます!」と目の色を変えた。15日に最下位・西武に敗れると、同率で並ばれる。「マリンガン打線」が眠ったままだと、次は宿舎での缶詰め練習が待っている。

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