“無援の男”返上!?黒田、4発援護弾で4失点も2勝目

[ 2014年4月14日 05:30 ]

<ヤンキース・レッドソックス>6回4失点で今季2勝目を挙げた黒田

ア・リーグ ヤンキース7―4レッドソックス

(4月12日 ニューヨーク)
 ヤンキースの黒田博樹投手(39)が12日(日本時間13日)、レッドソックス戦に先発し、6回1/3を6安打4失点で今季2勝目を挙げた。昨季はア・リーグの投手で最も援護点が少なかったが、この日は女房役のブライアン・マキャン捕手(30)が2打席連続アーチを放つなど、打線が計5発で7得点。黒田もキャンプで取り組んできたカーブを効果的に使い、昨季1勝4敗と苦手としたレ軍に新たなイメージを植え付けた。

 今季最多となる4万8572人の大観衆は、マウンドを降りる背番号18にスタンディングオベーション。しかし、黒田は帽子を取って応えることはなかった。6―2の7回、1死一、二塁で降板。救援投手が2人の走者の生還を許したため、失点は4となった。

 「あの回はしっかり終えたかった」と唇をかんだが、勝ち星がついたことには「次の対戦もすぐあるし、ここで1つ勝てたのは大きいんじゃないかな」と素直に喜んだ。レ軍には昨季6試合に登板し、1勝4敗、防御率4・88。22日(日本時間23日)からの敵地3連戦でも先発予定だけに、意味がある1勝だった。

 投球自体は苦しんだ。「僕はパワーピッチャーじゃないのでちょっとしんどかった」。得意球のスライダーが曲がらず、ボール先行で2回まで36球。初回にベルトランの2号2ランで先制点をもらいながら、2回にはピアジンスキーに特大の同点2ランを浴びた。

 しかし、「無援の男」がこの日は打線に助けられた。4回にマキャン、ソリアーノが2者連続アーチで勝ち越すと、6回にもマキャンが2打席連発の2ラン。6回までに4発を含む10安打で6点の援護を受けた。昨季は1試合平均の「ランサポート(援護点=RS)」が3・16で、ア・リーグの規定投球回数に達した投手では最少。5点以上の援護は、昨年5月17日のブルージェイズ戦以来となり「打線が凄く早い回から点を取ってくれた」と感謝した。

 援護を受けたことで、配球にも工夫が見られた。昨季までほとんど投げなかったカーブを効果的に使い「意表を突く球だったと思う」と納得顔を浮かべた。ア・リーグ東地区は大混戦で、昨季世界一に輝いたレ軍は今季も最大の強敵。黒田はしっかり「えさ」をまいて、2勝目を手にした。

 ▼ヤ軍・マキャン(2打席連続本塁打)ここで移籍1号が打てたのはうれしい。今までは敵チームでプレーしたけど、(右翼が狭いので)左打者にはいい球場だね。

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