「スポーツの常識」に逆行する中日 40代でもなお盛ん

[ 2014年4月10日 06:13 ]

開幕戦のマスクをかぶった谷繁兼任監督

 41歳でメダリストになったスキージャンプのレジェンド・葛西紀明、43歳を超えてテニスで現役のクルム伊達公子や47歳のJリーガー・三浦知良。そして、プロ野球最年長勝利記録の更新を狙う48歳の山本昌。40代でも第一線で活躍する選手たちの存在は、同世代はもちろん、幅広い年代に勇気を与えてくれる。

 ただしそれは、あくまでも特異な例。スポーツの世界は、若い世代の突き上げがあってこそ活性化し、レベルも向上していくもの。この「スポーツの常識」から外れているのが近年の中日ドラゴンズだ。2012年から3年連続で開幕スタメンに40代2人が名を連ねた(2012年:山崎武司と谷繁元信、2013、2014年:谷繁と和田一浩)。これは、長いプロ野球の歴史で初めてのことだ。

 さらに中日では、小笠原道大と岩瀬仁紀も今季40歳を迎える。山本昌も含めれば40代が5人。もちろん、12球団最多である。

 「40歳」という線引きを外してみても、中日スタメン野手の高年齢化は凄まじい。セ・リーグ6球団のスタメン野手平均年齢を出してみると、2012、2013年とも中日がリーグ最高齢。そして今季の開幕スタメンは、昨年の平均年齢33歳をさらに超える「平均35歳」を記録した(※参考までにセ・リーグの他5球団の今季開幕スタメン野手の平均年齢は巨人:30.4歳、阪神:30.9歳、広島:29.3歳、DeNA:29.4歳、ヤクルト:28.9歳)。

 年齢の壁を超えて活躍するベテラン勢の奮闘を期待しつつ、堂上直倫や松井佑介、高橋周平ら20代前半から中盤の選手たちがどれだけベテランを追いやれるかにも注目したい。(『週刊野球太郎』編集部)

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