和田監督チグハグ采配 継投のタイミング、鳥谷へのサイン

[ 2014年4月9日 07:26 ]

<神・D>8回裏無死一、二塁、鳥谷への空振り三振の判定に、中村球審(右)に説明を求める和田監督

セ・リーグ 阪神5-6DeNA

(4月8日 甲子園)
 まさかの逆転負けに終わった試合後。阪神・和田監督の会見場は重たい空気に包まれていた。指揮官の胸中を支配したのは自責の念。絞り出すような声で、藤浪が2死走者なしから5失点した7回を振り返った。

 「とにかく選手たちは必死で食らいついていた。代え時をはかれなかった。立ち上がりはあまり良いとは思えなかったけど。尻上がりにね。7回はベンチの責任」

 最後まで藤浪を責めることはなかった。「ベンチの責任」の言葉を最後に、和田監督は自ら会見を打ち切った。時間にすれば、今季最短となる1分16秒。6回を終え4―0と優位に立っていただけに、ショックの色を隠そうとはしなかった。

 継投ミスの裏には、不安定な中継ぎ陣の存在もある。6日のヤクルト戦までの9試合で、2番手以降の防御率は6・69。ましてや6連戦の初戦だっただけに、藤浪をできるだけ引っ張りたいチーム事情があった。とはいえ、最終的には勝利の方程式を担う安藤、福原を投入しての敗戦。チグハグな印象は拭えない。

 攻撃面でも、チグハグなシーンが8回にあった。2点ビハインドの無死一、二塁から、鳥谷が初球をバントしてファウル。送りバントかと思いきや、2球目からは一転、ヒッティングとなった。最後は2ボール2ストライクから三振。開幕から本調子でないとはいえ、凡退した久保に対する2、3打席目も当たりは悪くなかった。

 「(バントはサインかと問われ)当然そういうケースも出てくる」と吉竹野手総合コーチ。続くゴメス、マートンが好調という背景もある。だが、どこか釈然としない、8回の第5打席だった。

続きを表示

2014年4月9日のニュース