ブランコ今季1号が逆転満弾“お得意様”藤浪討ち

[ 2014年4月9日 05:30 ]

<神・D>7回表2死満塁、逆転満塁弾を放ち、笑顔でナインとハイタッチをかわすブランコ

セ・リーグ DeNA6-5阪神

(4月8日 甲子園)
 ようやく今季1号が飛び出した。しかも、最高の場面で。0―4の7回、2死無走者から1点を返し、なおも満塁。ブランコは藤浪のカットボールを強振すると、打球はバックスクリーンへ突き刺さった。

 逆転グランドスラム。阪神ファンの怒りのジェット風船が次々と打ち上げられる中、右手の人さし指を高々と突き上げた。開幕から8試合目、33打席目での初アーチは敗色濃厚のチームを救う値千金弾。「失投をうまく打てた。中畑監督にアドバイスを受けてそれから良い感じになった。内容?秘密だよ」と笑った。

 4番に本塁打がないチームは、開幕から2勝5敗と波に乗れなかった。ブランコはこの日の練習中、古傷の左手首に痛みを感じ、フリー打撃の途中で切り上げたが、あの場面、進藤打撃コーチ兼作戦担当は「60%の力で振ればいい」と伝えていた。100球を過ぎると球威が落ちるという藤浪のデータ、そして、昨季9打数3安打で2本塁打という相性。中畑監督も「(強引に引っ張らず)センターへ打ってくれたのが大きい。これを続けてくれれば」と喜んだ。

 移籍2年目の今季は行動にも変化が起きていた。開幕前、後藤と10分以上も打撃フォームで気づいた点を話し合った。「俺はこれっていう球がないから」と冗談交じりに話した40歳の三浦には、「内角でのけぞらし、外角へ変化球をきっちり決める三浦さんの制球力があればなかなか打てない」と打者目線で伝えた。周囲に気を配る姿勢は主砲として自覚の表れだ。

 自己最多の41本塁打を放った昨季は4月に月間14本塁打している。量産への手応えを聞かれ「神様がどういうシナリオをつくっているかだね」。言葉とは裏腹に、表情は自信に満ちあふれていた。

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2014年4月9日のニュース