マー君 後継者・松井裕に猛ゲキ「頑張りゃいいんです」

[ 2014年4月3日 07:36 ]

<楽・オ>ヤンキースに移籍した田中の広告看板を背にベンチ前でキャッチボールをする松井裕

パ・リーグ 楽天1―7オリックス

(4月2日 コボスタ宮城)
 楽天の前エースから次代エースへ。ヤンキースに移籍した田中将大投手(25)が、公式戦初登板を終えた松井裕に、海の向こうからスポニチ本紙を通じて心温まるメッセージを送った。

 公式戦デビューを果たした後輩左腕に、田中が贈った言葉は「直球」だった。

 「頑張りゃいいんです、頑張りゃ。ただ頑張ればいいんですよ」

 田中は駒大苫小牧(北海道)時代に甲子園で全国制覇を経験し、鳴り物入りで楽天入り。1年目の07年3月29日、開幕5戦目となったソフトバンク戦で公式戦デビュー。2回途中6失点で降板したが、同年に11勝を挙げて新人王を獲得した。だからこそ、同じ高卒ルーキーへの言葉は熱が込もっていた。「自分で何事も感じるのが一番。自分がいいピッチャーになっていく上で課題やぶつかる壁がいろいろあるけど、それをどう考え、どう感じて、クリアにしていくか。それができない人は駄目になっていくだけですよ」。田中は1年目からプロでも一流と評されたスライダーでリーグ2位の196三振を奪ったが、2年目にはストレートに磨きをかけることに取り組んだ。以降も今や伝家の宝刀となったスプリットを習得するなど、常に「すべてにおいて去年以上の自分」を目標に野球人生を送ってきた。

 昨季24勝無敗でチームを日本一に導いた自身と入れ替わり楽天入りした左腕に「僕もそう。立場は違うけど、こっち(米国)に来て1年目。分からないことだらけ」と自身の現状を重ね合わせた。その上で松井裕に今後、必要になるのもを経験と力説。「僕は今、日本でやった経験値がある。いろんなことを経験して対処法とかを知ってここに来ている。松井はまだこれからじゃないですか」とした。

 古巣の情報は常にチェックしているという。「なかなかオープン戦であんなに抑えられない(4試合2勝0敗、防御率1・13)。僕は1年目のオープン戦、ボコボコに打たれましたからね(4試合1勝1敗、防御率4・38)。1軍にいてもいいのかって思うくらい。彼は抑えている、普通に。いいものを持っていると思いますよ」。松井裕の計り知れない可能性は、前エースも感じ取っている。

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2014年4月3日のニュース