中田 西岡先輩を電話で見舞い 「後輩が頑張れば…」1号

[ 2014年4月2日 07:33 ]

<ソ・日>2回無死、左中間に先制1号ソロを放つ中田

パ・リーグ 日本ハム5-1ソフトバンク

(4月1日 ヤフオクD)
 4番打者の一発が試合の流れを呼び込んだ。2回。先頭の日本ハム・中田はスタンリッジが投じた初球の真ん中スライダーを簡単に見逃してしまった。「待ってたスライダーに手を出し切れなかったので速い球に狙いを変えた」

 そして、2球目。「結果的に右手で一番押し込みやすい高さに来てくれた」。内角低めに来た144キロの直球を豪快にすくい上げ、左中間スタンドまで運んだ。

 初めて20本塁打を上回った2年前は開幕から6試合目、シーズン終盤の骨折で惜しくも本塁打王になり損ねた昨季は、5試合目に1号が飛び出した。今季はこれが4試合目だ。

 母校の先輩にささげる一発でもあった。今年1月下旬。トレーナー契約するケビン山崎氏との米ハワイでの自主トレ。大阪桐蔭の先輩でもある阪神・西岡とともに、全身のスタミナ強化をテーマに体をいじめ抜いた。その西岡は3月30日の巨人戦(東京ドーム)の守備中の交錯で鼻骨、肋骨を骨折する重傷を負った。同夜に見舞いの電話を入れると、「大丈夫や」と気丈な声が返ってきたという。「剛さんは後輩が頑張れば喜んでくれる。少しでも僕の一発で元気を出してもらえれば…」と病床の先輩に今季1号を届けた。

 そのハワイでの自主トレでは朝から約5時間かけて打撃練習、坂道ダッシュ、筋力トレーニング、5キロ走のメニューを消化。その成果は如実に表れた。ケビン山崎氏は「打球の質が変わった。打球がピンポンボール化した」と評する。鶏肉中心にキクラゲや魚介類だけを摂取するなど、徹底した食事制限で体重を6キロ減量。ジャスト100キロとなってもパワーは逆に増した。

 今季挑戦していた三塁へのコンバートはオープン戦での打撃不振により一時凍結。開幕後も4試合でまだ打率・235と本調子には遠い。それでも中田は言う。「自分はチームを勝たせるために試合に出ている。初戦を取れたので、この流れでいきたい」。体はサイズダウンしたが、チームの主軸としての自覚は一回り大きくなっている。

 ≪4試合目は最速≫中田(日)が今季1号となる先制の決勝弾。自身の各年度初アーチを見ると(Vは決勝弾)
 年 月  日 試  対 点 勝敗 
10・7・20(93)ロ(1)○  
11・4・21(8) オ(1)○ V
12・4・5 (6) オ(1)○  
13・4・4 (5) ロ(1)○ V
14・4・1 (4) ソ(1)○ V
 今季のチーム4試合目は昨季の5試合を上回る最速で12年からは1試合ずつペースを上げている。また、中田の1号は2年連続3度目の決勝弾となり、チームは5連勝。

続きを表示

この記事のフォト

2014年4月2日のニュース