東京Dグラウンドに救急車 西岡、福留と激突し動けず搬送

[ 2014年3月31日 05:30 ]

<巨・神>倒れた西岡を動かせないため、ドーム内に救急車を入れて西岡を搬送

セ・リーグ 阪神3-12巨人

(3月30日 東京D)
 今年で開場27年目を迎えた東京ドームでのプロ野球公式戦で、初めて救急車がグラウンドに乗り入れる事態が30日、起こった。巨人―阪神3回戦の2回の守備で、阪神・西岡剛内野手(29)が福留孝介外野手(36)と交錯し、救急車で都内の病院に緊急搬送された。西岡は鼻骨骨折と胸部打撲、左肩鎖関節の軽い脱臼と診断され、そのまま入院した。試合は巨人が12―3で大勝した。

 試合中には決して開くことのない中堅フェンスが大きく開いた。救急車が二塁後方の位置で倒れている西岡の元へと進む。今季、開場27年目を迎えた東京ドーム。球場関係者は「野球の試合で、救急車が球場のグラウンド内に入ったのは記憶にない」と語った。

 4万5666人観衆から悲鳴が起きたのは2回2死一、二塁の場面。右前に上がった大竹の力のない打球を追い掛けた二塁手の西岡は、右翼手の福留と激突。体は宙に浮き、後頭部から地面に叩き付けられた。1度捕球した球はグラウンドを転々としたが西岡は動けない。すぐさま和田監督をはじめ首脳陣、トレーナー、ナインが駆け寄り無事を祈る中、巨人のチームドクターが懸命に現状確認と応急処置を行った。西岡は足や手を少し動かしたが、すぐに体を動かさないように指示された。

 試合は25分間中断。中堅後方には首も固定できるストレッチャーがすぐに準備された。10年4月2日の広島戦(マツダ)で試合前のシートノック中に倒れ、同7日にくも膜下出血のため死去した木村拓也内野守備走塁コーチの件を踏まえ、巨人が球場側に常備を依頼していたもの。さらに通常救急車は駐車場に待機し、負傷者を担架で車内に運ぶが、今回は西岡に負担をかけないために、救急車がグラウンド内に入った。

 中断中、両軍ファンからは「頑張れ、頑張れ、西岡!」のコールが自然発生的に起きた。救急車に乗せられ、扉が閉まろうとしたそのとき西岡は左腕を上げ、ファンに応えた。しかし都内の病院で検査を受けた結果、鼻骨骨折と胸部打撲、左肩鎖関節の軽い脱臼と診断されそのまま入院。和田監督は「相当頭を強く打ったみたいだから。あした(31日)以降の状態を見ながら」と話したが、出場選手登録の抹消は避けられない状況だ。頭を強打しているため、慎重に経過を見極める必要がある。

 西岡の無事を祈る思いは巨人も同じ。原監督は「首は大丈夫かな?あっては、ほしくないこと」と心配そうに話した。再開直後に左前適時打を放った長野も「(西岡と)同い年ですし、大丈夫かなという意識は(中断中も)ありました」と語った。

 試合は巨人が17安打12得点の猛攻で圧勝。開幕カードを2勝1敗で終えた。しかし、グラウンドに救急車が乗り入れるという異例の事態により、伝統の一戦は一時、騒然となった。

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