広島ドラ2九里 新人1番乗り1勝 62年ぶりの快挙も「まだ1勝しただけ」

[ 2014年3月30日 05:53 ]

<中・広>初登板初勝利のウイニングボールを手に野村監督(右)と握手をする九里

セ・リーグ 広島6-1中日

(3月29日 ナゴヤD)
 敵地ナゴヤドームに詰めかけた広島ファンの歓声が心地よかった。開幕2戦目でプロ初登板初勝利。ウイニングボールを手にした九里は「率直にうれしい。100点です」と端正なマスクを崩した。同僚の大瀬良でもなければ、楽天・松井裕でもない。ドラフト2位右腕が新人のトップを切って、白星をつかんだ。

 6回を5安打1失点。奪った三振は一つもなかった。18アウトのうち、15アウトは2併殺を含む内野ゴロで奪った。「それが自分の持ち味ですから」と胸を張る。直球は最速146キロだったが、大半が140キロに満たない。スライダーやカーブで目先を変え、さらにツーシーム。亜大で1年先輩だった東浜(ソフトバンク)に直伝された沈む変化球がさえわたり、内野ゴロの山を築いた。

 九里を前田健に続く2戦目に抜てきし、開幕2連勝。野村監督は「本番に強い。100点満点」と目を細めた。「まだ1勝しただけ。毎年コンスタントに2桁勝てる投手になるのが目標」。強心臓ルーキーはどこまでも堂々としていた。

 ≪62年ぶり≫新人の九里(広)がプロ初登板で今季新人一番乗りの白星。広島の新人初登板勝利は、11年福井以来3年ぶり9人目。開幕2試合目までに勝ったのは98年開幕戦で救援勝利した小林幹以来だが、先発に限れば52年開幕戦の大田垣喜夫以来62年ぶりになる。また他球団を含め、新人が開幕2試合目までに先発勝利を挙げるのは87年阿波野(近鉄=2試合目)以来。セでは61年権藤(中=2試合目)以来53年ぶりとなった。

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