則本 堂々133球10K初完投勝利 マー先輩からのメール励みに

[ 2014年3月29日 05:42 ]

<西・楽>完投勝利を挙げ、嶋(右)と喜び合う則本

パ・リーグ 楽天2-1西武

(3月28日 西武D)
 あの日と同じ状況だった。1点リードの8回2死二、三塁。一打逆転の場面で4番・浅村を迎え、楽天・則本の眼光が鋭くなった。137キロのフォークで右飛。右腕を突き上げた。9回1死一、二塁のピンチもしのいだ。

 「8、9回はしんどかったけど、去年もそういう場面で殻を破れなかった。勝利の瞬間にマウンドにいられてうれしい」

 133球の熱投。1年目の昨季、15勝を挙げながら、あと一歩届かなかったプロ初完投勝利を開幕戦の大舞台で成し遂げ笑顔がはじけた。

 「あの日」とは昨年9月26日の西武ドーム。1点リードの9回から救援した昨季までのエース・田中(現ヤンキース)は同じ2死二、三塁で浅村を空振り三振に仕留めチームに初優勝をもたらした。この日の打線の援護は2点。マウンドで耐え、一人で投げ抜いた姿は田中のようだった。

 新人から2年連続の大役。最速150キロの直球を軸に6安打1失点、10奪三振とエースの投球を見せた。一塁内野席では昨年12月に結婚した紋華(あやか)夫人が観戦する中、チームに3年ぶりの開幕白星をもたらした。日本一連覇を狙う星野監督も「則本はすんなりいかなかったけど、勝ったことでいいスタートになった」と目を細めた。

 則本は、今季の目標に「200イニング(昨年は170)」を掲げる。そして「田中さんは展開を読む力があった。打たせるところは打たせて球数を減らして長いイニングを投げていた」と言う。6回まで81球を要したが、下位打線の7回は早めの勝負を挑み、わずか9球で抑え完投につなげた。

 朝、宿舎で目覚めると携帯電話に田中からメールが届いた。「1年間、頑張れ。いつもテレビで応援している」。エースの系譜は受け継がれた。

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