巨人スカウト絶賛!智弁学園・岡本衝撃2発 清原、松井に並んだ

[ 2014年3月25日 06:58 ]

<三重・智弁学園>初回2死、智弁学園・岡本は中越えに本塁打を放ち、ガッツポーズを決める

第86回選抜高校野球大会1回戦 智弁学園7―2三重

(3月24日 甲子園)
 衝撃的な弾道に聖地がどよめいた。初回2死で迎えた第1打席。智弁学園・岡本はフルカウントから真ん中高め129キロ直球を仕留めた。快音を残した打球はバックスクリーン左へ一直線。選抜出場決定時に予告した通りの特大弾だ。自身初出場の甲子園は岡本劇場と化した。

 「強い打球をセンター方向に打つ意識でした。たまたまバックスクリーンへ行って驚いています。有言実行ができた」

 昨秋の4番から3番に座る今春。初回から相手にインパクトを与える小坂監督の狙いがはまった。2度目の衝撃は6回だ。今度は内寄りの高め119キロ直球を叩いた。まるでピンポン球のように左翼席中段まで放り込んだ。清原、松井、中田ら歴代スラッガーに並ぶ1試合2発。高校通算本塁打数を59に伸ばした。

 破壊的なパワーは強じんな下半身が源だ。太もも回りは59センチ、ふくらはぎは46センチ。法大、松下電器で活躍した指揮官も「負けた」と話すように、まるで競輪選手並みの太さを誇る。数日前まで腰の張りで本調子を欠いた。ここ数日は宿舎近くのスーパー銭湯で疲労回復に努めた。ネット裏で見守った阪神・佐野統括スカウトは「素晴らしい。これほど飛ばす打者はそうはいない」と称えた。

 2回戦は最速145キロの田嶋擁する佐野日大が相手だ。「振り負けないようにしたい」。病み上がりから全快した大砲がNo.1左腕を打ち砕く。

 ▼巨人・山下哲治スカウト部長 高校生では群を抜いている。打力は一級品。打撃だけなら十分、1位候補。

 ▼中日・中田宗男スカウト部長 体格も素晴らしいし、パワーとスイングスピードはずば抜けている。

 ▼西武・鈴木葉留彦球団本部長兼編成部長 上位候補だね。久しぶりに右の大砲候補が出てきた。

 ≪センバツ4人目の快挙≫智弁学園の岡本が1試合2本塁打の大会最多タイ記録。13年に敦賀気比の山田が聖光学院との準々決勝で記録して以来19人目。岡本はこの試合が自身甲子園初出場。春夏を通じて、初出場の試合で2本塁打したのは、91年春日部共栄の長沼以来23年ぶりセンバツ4人目の快挙となった。

 ≪岡本 和真(おかもと・かずま)≫

 ☆生まれ 1996年(平8)6月30日、奈良県五條市生まれの17歳。

 ☆サイズ&投打 1メートル83、95キロ。右投げ右打ち。

 ☆球歴 小1から軟式野球「カインド」で野球を始め、小4の時には4番で奈良県大会優勝。中学時代は橿原磯城シニアに所属し、2年時に全国大会3位。高校では1年春からベンチ入りし、同年秋から4番。

 ☆好きなプロ野球選手 西武・中村。

 ☆趣味 読書とバス釣り。本は月に10冊読破しており、作家・百田尚樹氏のファン。「海賊とよばれた男」「夢を売る男」が愛読書。

 ☆将来の夢 メジャーリーガー。

 ☆好きな言葉 克己心。

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