谷繁兼任監督 言わされた…開幕は憲伸「また隠すのかと言われるので」

[ 2014年3月25日 07:54 ]

中日の開幕投手を発表しようか迷う谷繁兼任監督(左)を制止する広島・野村監督だったが・・・

 中日の開幕投手は、昨年戦力外となった川上憲伸投手(38)だ。セ・リーグは24日、東京都内で今年で2回目を迎える「ファンミーティング」を開催し、6球団の監督、ドラフト1位選手が参加。6監督によるトークショーでは、中日の谷繁元信兼任監督(43)が28日の開幕・広島戦(ナゴヤドーム)の先発に川上を選んだことを発表。異例の大抜てきに、会場内もどよめいた。

 場の雰囲気を察したというか、焦燥感に駆られたというか。谷繁兼任監督ははっきりとした口調で「開幕投手・川上」を宣言した。本命視された大野ではなく、昨オフに一度は戦力外となった元エースの大抜てき。会場に詰めかけたファン約2200人もどよめいた。

 6人の指揮官によるトークショー。開幕投手に関する話題では、「僕は言いたくないタイプなのでもう少し我慢してください」と一度は発表を控えた。ただ、直後に同じく公表していなかった巨人・原監督が「ファンあってのプロ野球ですから言います。菅野智之!」と堂々と発表。これで心が揺れ動いた。

 原発言から10分後。トークショーの最後で最年少監督は「ドラゴンズはまた隠すのかと言われるので…」と切り出した。広島・野村監督に「言うな、隠しとけって」と制止されても「今までと違うところも見せたい。言います。川上でいきます!」と明言。まさかの方針変更に「どの段階で表に出すのが一番いいのかを考えたら、さっき言ってしまった。もし原さんが言ってなかったら、もしかしたら言ってなかったかも」と苦笑いした。

 川上は昨オフに戦力外を通告されたが、その後就任した落合GMと谷繁兼任監督の体制下で再契約した。オープン戦では0勝1敗で防御率5・91と結果を出していないが、指揮官は「キャンプで見た時から“今年はやってやる”というのが全身に出ていた」と説明。加えて「チーム全員ではい上がる姿を見せたい。そっちの理由の方が強い」と訴えた。予告先発でなければ、サプライズの奇襲になったはず。「プレーイングマネジャー・谷繁」の色が徐々に浮かび上がってきた。

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