広島ドラ１大瀬良　味方失策も崩れず　指揮官「申し分なく合格点」

＜西・広＞６回２失点だった先発・大瀬良

オープン戦 広島３―２西武

（3月19日 西武Ｄ）
　シーズンに向けて視界は良好だ。広島のドラフト１位・大瀬良が６回４安打２失点（自責点０）と好投。最速１４９キロの直球を軸に試合を作り「最低ラインには達したかなと思います」と笑顔を見せた。

　結果以上に収穫は多かった。課題としてきた制球力には改善が見られ、クイック時に上体が突っ込むクセは試合の中で修正。さらにチームの勝敗を背負う覚悟も示した。

　「普段は僕が助けていただいている。新人で生意気ですが、助けられる部分があればと思いました」

　味方失策に端を発した３回無死一、三塁。木村を１４５キロ外角直球で空振り三振に打ち取ると、控えめに拳を握った。エース・前田健を思わせる責任感に加え、６回８７球とテンポの良さも示した右腕に、野村監督も「申し分なく合格点をあげられる」と目を細めた。

　大瀬良はさらなる向上を目指し、調整法を変える。これまでは登板２日前にブルペン投球していたが、今後は３日前にも投球練習を行う。「ボールに触っていた方が安心できるので」とし、九州共立大時代と同様の慣れ親しんだ調整法に戻す。２軍戦の登板を経て、本拠地開幕２戦目の４月２日ヤクルト戦へ。黄金ルーキーは着実にステップを踏む。