マー君 初陣4・5!開幕4戦目“ゆとりローテ”浮上

[ 2014年3月17日 07:08 ]

ノックで汗を流す田中

 ヤンキースの田中将大投手(25)の公式戦先発デビューが開幕4戦目、敵地カナダ・トロントでの4月4日(日本時間同5日午前8時7分開始)のブルージェイズ戦となるプランが15日(同16日)、急浮上した。ラリー・ロスチャイルド投手コーチ(60)が示唆したもので、「160億円ルーキー」が最大限に力を発揮できる環境を再考。同戦に起用することで開幕13連戦中の登板は2度で済むことに加え、3試合目の登板を中5日で迎えられる「ゆとり」ローテーションが組まれる。

 7年契約、総額1億5500万ドル(約158億1000万円)の「至宝」だからこそ、練り直されたデビュープランだった。サバシア、黒田に続く「先発3番手」の位置づけである田中の公式戦初登板は当初、開幕3戦目の4月3日アストロズ戦とみられてきた。その中、ロスチャイルド投手コーチが新たな起用法に言及した。

 「我々は彼が一年を通じて活躍するため、シーズン序盤に余分に休みを与えられるように考えている。(日本とは)環境が違うので、徐々に慣れさせていきたい」

 メジャーでは先発投手は日本より短い中4日での登板が基本。首脳陣は田中を今シーズンの先発の柱として計算している。それゆえに、超大物ルーキーが故障や疲労などに悩まされず、徐々に適応していけるようなスケジュールを組む意向を明らかにした。

 その上で、同投手コーチは「開幕からは13連戦。田中をいつ投げさせるかを決める上で重要な要素だ」と説明した。先発3番手以内なら4月1日からの13連戦中に中4日で3度の先発機会があるが、4番手として同4日に先発すれば、次戦は中4日で9日のオリオールズ戦で本拠デビュー。そして14日のオフを挟んで、3度目の先発は中5日で15日のカブス戦となる。最終的に4月は中5日を2度挟んで計5試合の登板となる計算だ。同コーチの発言を受けて「ニューヨーク・ポスト」など地元紙も、一斉に田中の4・4デビューを報じた。

 田中自身はデビュー戦の日程について「言われていたとしても、それは僕の口から言うことじゃないですから」と話すにとどめる一方、米メディアに対し「登板間隔が空くことはうれしいのはうれしいが、基本的には中4日で登板することに適応しようとやっている」と話した。事実、3月1日のフィリーズ戦でオープン戦初登板した後は6日にフィリーズ戦、11日にシート打撃、16日にブレーブス戦と中4日で調整登板を続けている。

 トロントでの日本人大リーガーの公式戦デビューといえば、くしくも今キャンプで臨時コーチを務めたヤンキースOBの松井秀喜氏がいる。03年3月31日。通算203勝で昨季限りで引退したロイ・ハラデーから初回に左前適時打。初打席初安打初打点を記録し、鮮烈な印象を与えた。「野球も人柄も含めて、僕も松井さんみたいな選手になりたいと思っています」。そう話す田中がトロントを熱くする。

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2014年3月17日のニュース