阪神ゴメス 2軍戦出場へ 16日は一塁守備もやる

[ 2014年3月15日 05:30 ]

掛布DC(左端)や和田監督(その右)が見守る中、シート打撃を行うゴメス

 右膝裏痛で調整の遅れていた阪神のマウロ・ゴメス内野手(29)が14日、鳴尾浜球場でシート打撃に臨み、小嶋から左越え本塁打を放つなど8打席で実戦感覚を確かめた。15日の2軍教育リーグの中日戦(ナゴヤ)ではDHで出場、翌16日の同戦では一塁守備に就くことも正式に決まった。

 強烈な一撃は4打席目に出た。初球の外寄り直球を強振。低い飛び出しからは左翼フェンスを超えて防球ネットに突き刺さる着弾は予測できなかった。ゴメス本人も一塁ベースを回る地点まで走っていた。「しっかり打てた感じはあったが、入るとは思わなかった」。弾丸ライナーの表現にふさわしい打球だった。

 宜野座キャンプ中の先月22日に参加したシート打撃以来、今春2度目の実戦的な打撃。最初の打席では右翼フェンス上部に当てる二塁打も放ち、決して引っ張り専門でないことも印象づけた。もちろん実戦勘は回復途上で、小嶋のカーブを3度空振りする場面も。自覚するから予定されていた6打席から志願して2打席を追加した。

 「球はよくみえた。直球も変化球も。実戦を遠ざかっていたから、まだタイミングが取れていない。打席を追加したのも少しでも生きた球を見たかったからだ」

 守備陣がほとんど就いていない変則的なシート打撃にもかかわらず打った後は一塁への全力疾走を繰り返した。終了後には練習相手の小嶋に握手を求め、礼をして感謝を伝えた。最後もスライディング練習を志願するなど真面目で意欲的な気質が随所に見える。

 「ちょっと時間はかかったが、試合では打てる球を強く叩きたい。自分にできることを試合でやっていく。たくさんの投手の球を見たい」。猛虎期待の大砲候補がついに開幕への助走に入った。

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2014年3月15日のニュース