T―岡田 待望の“今季1号”にホッ!指揮官もホッ

[ 2014年3月12日 05:30 ]

オープン戦<オ・広>初回1死二塁、右越え先制ツーランを放つT―岡田

オープン戦 オリックス3―7広島

(3月11日 京セラD)
 待望の一発がようやく誕生した。初回1死二塁。この日から3番に入ったオリックス・T―岡田のバットがうなりを上げた。野村の投じた初球の直球をすくい上げると、打球は右翼5階席まで届く135メートル弾。オープン戦では12球団唯一、本塁打なしの汚名をかぶっていたが、若き大砲から待望の「1号」が飛び出した。

 「1本出て良かったです。積極的に初球から振っていこうと考えていた。ここ最近、しっかりと振れていなかったので」。チームだけではない。胸をなで下ろしたのは本人もそうだ。5日のヤクルト戦以来、16打席ぶりの安打が特大弾。長いトンネルを抜けて、少しだけ笑みが戻った。

 きっかけは試合前の練習にあった。「トップがつくれていないまま打っていた」と森脇監督や長内打撃コーチから指摘されて修正。早めにトップの位置をつくることを意識して、即座に結果につながった。2月3日の紅白戦では12球団最速となる一発を放つなど、2月中の実戦では大爆発。3月に入り、眠ってしまった大砲だが、これでようやく再始動となった。

 森脇監督は「素晴らしいホームラン。きっかけにしてほしいね。下降線だったから」と復調のきっかけを喜んだ。ただ、7回の2死一、三塁のチャンスでは「初球にベストスイングでいってほしかった」と苦言。期待するものが大きいだけに、1本だけでは合格とはならない。T―岡田も「3、4打席目の内容が悪い」と思いは同じだった。

 糸井、ペーニャが離脱し、貧打線に悩んでいたチームには明るい話題となる第1号だが、先はまだ長い。目指す4番へは、「ここ何年間かで失った信頼を取り戻さなければ」とキッパリ。開幕まで全打席でアピールを続ける。

続きを表示

2014年3月12日のニュース