ムネリン「時代は変わった」 悪送球で「チャレンジ」適用第1号に

[ 2014年3月5日 05:30 ]

ブルージェイズの川崎

オープン戦 ブルージェイズ2―12ツインズ

(3月3日 リーカウンティー)
 大リーグは3日(日本時間4日)、今季から適用範囲を大幅に拡大するビデオ判定の運用をオープン戦で始め、ブルージェイズの川崎宗則内野手(32)のプレーが適用第1号となった。

 ツインズ戦の6回、遊ゴロを処理した川崎の送球が高く浮き、セーフの判定。これにブ軍のジョン・ギボンズ監督(51)が審判に審議を求める「チャレンジ」を初めて利用した。

 6回2死二塁。遊撃・川崎の送球が高く浮き、一塁手の足が離れたように見えた。判定はセーフ。ベンチを出たギボンズ監督が審判に「チャレンジ」を通達する。映像の確認中、球場内にはビートルズのヒット曲「ツイスト・アンド・シャウト」が流れた。2分34秒後。フィールディン・カルブレス一塁塁審は再びセーフのジェスチャー。判定は覆らなかった。

 招待選手で結果が求められる立場の川崎は「時代は変わった」と苦笑しつつ「(送球が)高かった。低い球を投げないと。セーフでしょう」と反省した。対照的に、同じ招待選手のツ軍の打者走者ラールは「全力で走った。第1号になるかも、と思った。エキサイティングだね」と喜んだ。

 ギボンズ監督は「(ビデオ判定に)適したプレーだと思った」と振り返り、審判に「判定の真偽は別にして、やってみよう」と審議を持ちかけたことを明かした。公式戦ではニューヨークのスタジオで担当の審判が映像を分析するが、この日は球場外の機材を積んだトラック内が仮設スタジオ。プレーの映像をチェックしたブライアン・オノラ審判員は「2方向のアングルで見て、片方からセーフと確認できた」と説明した。

 川崎は7回から左翼の守備へ。日本では公式戦で一度も外野の経験がなく、メジャーでも今オープン戦で初めて。太陽の位置や風向きを確認しながら左前打や飛球を処理したが「外野手の大変さが分かった。いろんなことを分からないといけないし、いろんな経験をしないといけない」。多くの意味で、「歴史的」な体験をした一日となった。

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2014年3月5日のニュース