マー文句なしデビュー2回3K零封「いいスタート」

[ 2014年3月3日 05:30 ]

<ヤンキース・フィリーズ>初登板で2回を投げ、3奪三振の無失点と好投した田中

オープン戦 ヤンキース4―0フィリーズ

(3月1日 タンパ)
 さすが負けない男、無失点デビューだ。ヤンキースの田中将大投手(25)が1日(日本時間2日)、フロリダ州タンパで行われたフィリーズ戦でオープン戦初登板。1万934人の大観衆からスタンディングオベーションで迎えられる中で、3番手で2イニングを2安打無失点、3奪三振と好投した。7年総額1億5500万ドル(約158億1000万円)の大型契約を結んだ期待通りの投球。次回登板は6日(同7日)で、同じフ軍相手に初先発する。

 重圧を感じるどころか、冷静沈着だった。メジャー第1球。田中は外角低めに149キロ直球を投げ込んだ。投手の基本であるコース、捕手セルベリのミットに寸分たがわずにだ。6番ラフのフルスイングは空を斬った。

 「いい緊張感の中で投げることはできた。まあ、落ち着いていたと思いますよ。まずまずだった」。5回から登板。客席は1万934人でほぼ満員だった。田中はスタンディングオベーションで迎えられ、この日一番の声援が湧き起こった。

 「(声援は)もちろん聞こえていたし、うれしかった」。ただ、こう続ける。「この先、これがブーイングに変わらないようにしっかり投げないといけないと思った」。メジャー第1球で再び大きな拍手を浴びた。ラフには2ストライクから「完全に投げミス」と甘く入った直球を中前打され、いきなり走者を背負った。それでも冷静さを保てるところが、昨季、24勝0敗で史上初の無敗の最多勝投手になった田中の精神面の強さだ。簡単に2死を奪い、ヘルナンデスにはこの日の最速94マイル(約151キロ)直球で空振り三振に仕留めた。

 「いいスタートが切れたと思うけど、まだまだ状態を上げていかなければいけない」。ヤ軍を世界一に導く。田中の目標は大きい。

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