イチロー マー君評価「リラックスして投げていたら、どついてやろうと」

[ 2014年3月3日 05:30 ]

<ヤンキース・フィリーズ>初登板で2回を投げ、3奪三振の無失点と好投した田中将大はイチロー(右)に声をかけられ、笑顔で迎えられる

オープン戦 ヤンキース4―0フィリーズ

(3月1日 タンパ)
 測ったように三塁線にはじき返した。4回無死一、二塁。イチローが叩いた打球は、飛び込んだ三塁手のグラブをかすめて左前へ転がった。2試合目、通算4打席目のオープン戦初安打。結果を求められる40歳にとって、待ち望んだメジャー14年目の「1本」だった。

 「きょうは僕のことはいいんじゃないの。田中でしょう」。試合後、自身のことは語らず、田中の話に終始した。右翼から見守った15歳若い後輩の初々しい姿が印象的だったようで「緊張感が伝わってきて、気持ちがよかった。リラックスして投げていたら、どついてやろうと思ったけどね」と笑顔で振り返った。

 緊張感を漂わせたのは、イチローも同じだった。チームは昨オフ、ベルトラン、エルズベリーの大物外野手をFAで獲得し、現状では控え。調整段階のオープン戦とはいえ、首脳陣にアピールしなければならない立場である。「7番・右翼」での出場が、それを物語る。2回の第1打席では3ボールから打った。高めの直球を打ち損じて二ゴロに倒れたが、積極的な姿勢が目立った。4回の初安打。チームに先制点をもたらし、決勝打となった。ベンチでは田中が手を叩いて祝福した。

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2014年3月3日のニュース