大谷「しっかり使える」“新球”高速カーブで5K!直球は156キロ

[ 2014年3月2日 06:23 ]

<日・広>5回途中まで投げ1失点と好投した日本ハム先発・大谷

練習試合 日本ハム3―1広島

(3月1日 名護)
 日本ハム・大谷翔平投手(19)が1日、広島との練習試合(名護)に先発。打球が右でん部を直撃して4回2/3で降板したものの、3安打1失点に抑えた。直球の最速は156キロをマーク。習得中の高速カーブで5三振を奪うなど計6奪三振と力投を見せた。二刀流2年目の今季は投手に重点を置く方針で、栗山英樹監督(52)が期待する開幕ローテーション入りへ、着実に成長した姿を見せている。

 投手として着実な進化を感じさせた。大谷が奪った6三振中、5つの空振り三振はいずれも高速カーブだった。

 「カーブを試せたのが良かった。思ったより腕を振れば(バットを)振ってくれる。しっかりと使えると思いました」。打球が直撃したお尻をさすりながら、大谷は満足げに振り返った。

 昨季までのカーブは100キロ台で大きく縦に割れ、主にカウント球として使っていた。だが、昨秋から、球速120キロ以上でスライダーより変化が大きい高速カーブの習得に乗り出した。目的は打者に手を出させること。前回登板の2月22日のロッテとのオープン戦(名護)では「同じリーグなので」と封印したが、セ・リーグ相手なら話は別。2回は小窪、エルドレッド、田中と、いずれも追い込んでから高速カーブで3者連続三振。その一方で直球も最速156キロをマークするなど150キロ台を連発。球数が70球を超えた5回に制球を乱し、2死満塁から岩本の打球が右でん部を直撃して降板したものの、ほぼ直球とカーブのコンビネーションだけで1失点に抑えた。

 投手に軸足を置く二刀流2年目。首脳陣は開幕から中6日のローテーションで回し、週に2、3試合を野手で起用する方針だ。緩いカーブは打者に見逃されてしまうことが多いが、高速カーブなら打者は思わず手を出す。球数を少なくできれば疲労減にもつながる。栗山監督は「ローテーション当確?100年早いよ」と言いながら、高速カーブについては「前のものより進化がみられる。あの方向性でいいよね」と成長を認めた。

 チームはこの日で沖縄キャンプを打ち上げ。大谷は2日、広島との練習試合(沖縄)に帯同せず一足早く札幌へ戻る。開幕2戦目の登板が濃厚で、実戦登板は残り3試合。「結果を求めながら精度を上げていきたい」と話す19歳の表情は確かな手応えを感じていた。

 ▼日本ハム・厚沢投手コーチ(大谷の高速カーブについて)つかみかけてるからたくさん投げたんじゃないの。いい武器になる。あれがあれば真っすぐも生きるしね。課題を克服しながら結果も出しているよ。

 ▼広島・野村監督 低めに集まっていたし、それがほとんどストライクだった。凄く良かった。

 ▼広島・丸 球は速かったけど、力の出し入れをしているように見えた。カウント有利な時やピンチの時に“グイッ”と来るような感じだった。

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