巨人・大竹“KAN壁”天敵バレ斬り ♪し~んぱ~いないからね~

[ 2014年3月2日 05:30 ]

<巨・ヤ>天敵斬った!初回2死、バレンティンの内角を攻め三ゴロに打ち取る大竹

オープン戦 巨人3―2ヤクルト

(3月1日 東京D)
 まさに「♪し~んぱ~いないからね~」という投球だった。広島からFA移籍した大竹が1日、巨人の一員となって初見参の東京ドームでヤクルト打線相手に3回2安打無失点。G党にあいさつ代わりの快投だった。

 「気持ちが高まって緊張感もあった。その中でも腕を振れた」

 本拠地初登板ということもあり、オープン戦でも試合前から緊張していた。その初球。外角高めに、この日最速タイの144キロの直球を決めた。「東京ドームでは(普段は)140キロ出るか、出ないか。腕も振れて体も切れていた」。1球で緊張感を振り払い、試合に入った。

 シーズンに向けた布石も打った。初回2死。昨季12打数5安打4本塁打と、12球団で最もカモにされたバレンティンへの初球だ。内角へ135キロのシュートを投げ込んだ。「相手も(シュートがあると)分かっている中で投げ切れた」。昨季の悪夢を払しょくするかのように腕を振り、懐を突いた。結果は三ゴロ。今季も何度も対戦する敵砲に、違う印象を植え付けた。原監督は「非常にベースを大きく使っていた」と両サイドを巧みに使った投球を称えた。

 チームにも積極的に溶け込んだ。春季キャンプ中の練習前の円陣では、即興で俳優や芸人のものまねを披露。「皆さんに気を使ってもらってありがたいです」と周囲への感謝を忘れないが、親しみやすい笑顔とキャラクターに杉内や青木からは「前からチームにいるみたい」と歓迎されている。

 前日の予告通り、登場曲には名前(寛)が同じという理由から、90年に大流行したKANの「愛は勝つ」を使用。シーズンでも使用する予定だ。次回の課題は「変化球の精度」とした大竹。順調にステップを踏む姿を見る限り、心配などなさそうだ。

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