ルーキー梅野 開幕1軍見えた 好リード&特大二塁打

[ 2014年2月23日 07:43 ]

<広・神>3回、菊池の二塁ゴロでマスクを飛ばし、一塁にベースカバーに向かう梅野

オープン戦 阪神2―2広島

(2月22日 コザスタ)
 阪神・梅野隆太郎捕手(22)が22日、オープン戦初戦となった広島戦(コザしんきん)に「8番・捕手」で先発出場。4打数1安打に終わったものの、3回の第1打席では右中間フェンス直撃の二塁打を放った。守っても8回を1失点と好リード。待望の開幕1軍へ大きく前進した。
【梅野 隆太郎】

 期待のルーキーが、またもバットで存在感を見せつけた。キラリと光ったのは3回の第1打席。先頭で左腕・篠田に対峙(たいじ)すると、やや外寄りの高め134キロを完ぺきにとらえた。高速ではじき返された白球は、逆方向にもかかわらず右中間フェンスを直撃。大学全日本で4番を務めた能力を、沖縄の虎党に見せつけた。

 「手応えはありました。先頭だったのでチャンスメークしようと。思い切りいった結果で、うまく打てました。左から入ってくる球を逆らわずに打てたのが収穫です」

 梅野はキリリとした表情で、会心の一打を振り返った。なぜか。キャンプ当初は左方向への引っ張り中心のスイングだった。持ち味を遺憾なく発揮してきた中で見せた、この日の新たな一面。技術の習得だけでなく、抜群の飛距離は逆方向でも健在だった。DeNAから鶴岡が加入。清水、小宮山ら捕手でのライバルは多いが、開幕1軍に向けて前進した。和田監督が称賛する。

 「あそこの打球がね。紅白戦の一発もそうだけど、良い打球が行く。(左飛だった4回も)追い込まれてからの対応が打てそうだもんね」

 指揮官が認めたのは、それだけでなかった。2―1で迎えた9回無死満塁。初球を打ち遊飛に終わったが、凡打にも中身が伴ったという。

 「初球からね。ミスショットだったけど、狙い球を決めてしっかり打ちにいっていた」

 打者が初球からフルスイングすることは、容易な作業ではない。打席に入るまでの準備。タイミングを合わせることも必要だし、何より失敗を恐れない勇気もいる。そういった要素を難なくやり遂げてしまうところに、非凡さがある。

 「大瀬良との対戦は楽しみでしたが、シーズンで当たれたらいい」

 広島の即戦力ルーキー・大瀬良が2回で降板したためプロ初対決はお預けとなった。福岡大時代からしのぎを削るライバル関係。大瀬良の開幕1軍入りは決定的なだけに、梅野も負けてはいられない。来るべき対決へ向け、まずは同じステージに立つ。

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2014年2月23日のニュース