呉昇桓 初陣2ラン被弾も強気 「投球練習のつもり」で147キロ!

[ 2014年2月21日 07:35 ]

6回2死一塁、呉昇桓は新井(奥)に左中間へ2ランを浴び苦笑いを浮かべる

阪神紅白戦 紅組10―3白組

(2月20日 宜野座)
 阪神の新守護神として期待される呉昇桓(オスンファン)投手(31=サムスン)が沖縄宜野座キャンプ第4クール最終日の20日、紅白戦で初の実戦登板を飾った。新井に被弾するなど1回2失点ながら5割程度の力で最速147キロを計測する余裕の発進。登板前のブルペンで腕立て伏せをする独特の準備も披露した。

 注目を集めた初実戦は呉昇桓にとって日々の練習の一過程に過ぎなかった。「打者を打席に立たせた形での投球練習のつもりで投げました」。だから、力の入れ具合を問われ、「50%以上は使いました」と表現した。つまり、全力には程遠いということだ。にもかかわらず、最大の魅力であり、武器とする直球は最速147キロに到達。新井に本塁打された直前の2球で連続して計測した。

 降板後、球団関係者に「何キロくらい出てますか?」と自ら尋ねた。最速を伝えられると疑問符で返した。「機械が壊れているんじゃないですか」。本人の体感では「140キロくらい」だったそうだ。練習の一環、5割程度の力感でも140キロ台半ばの速球を連発。スライダー2球、ツーシーム1球を混ぜた計24球で初マウンドを終えた。今春キャンプを通じてブルペンでの投球練習が4度しかないことも考慮すれば、今後の調整による伸びしろは予想がつかない。

 登板前の行動も目を引いた。6回裏の出番を見すえ、5回表から三塁側のブルペン後方でダッシュなどを開始。準備運動の後、腕立て伏せを始めた。10回ほどをこなした後、キャッチボールを遠投の距離まで伸ばし、投球練習へ移った。

 投球に余分な負荷を及ぼしかねない腕立て伏せを組み込んだ直前準備は日本では珍しい。担当の山本スカウトは「韓国では見たことはない」と首をひねる。ただ、山口投手コーチは「パワーピッチャーがボールを持った時に軽く感じさせるために登板前にダンベルを持つことが米国ではある。同じような狙いじゃないかな」と推測。決め事なのか、特例なのか。現時点では不明ながら、石直球を操る鉄腕ぶりを垣間見るひと幕だった。

 まだ登板したという感覚はないはずだ。「いまのところは問題ありません」。本人は多くを語らない。中西投手コーチも「段階を踏んでいるところ。まだ指にかかっていない。もっと(球速)出る」と調整の初段階を強調した。和田監督も同じだ。「まだまだ思い切り腕を振るところまでいっていない。キレが出だすと空振りも取れる」。直球で空振りさせた場面は2度、逆にファウルは10球を数えた。全開の暁にはバットにかすらせない石直球が見られるのだろう。

 ▼巨人・森中聖雄スコアラー もう少し変化球を見たかった。ファウルでカウントを稼げるから。実戦で調子を上げてくる投手なのかな。どんどん投げてくれることを中西さん(投手コーチ)にお願いするしかない。(投球フォームは)徐々に見慣れてきているからか、本人が意識をしているからかは分からないけど、えっ?と思う感覚がなくなってきた。あとは打者目線でどうか。もっと投げてくれることを祈るしかない。

 ▼中日・井本直樹スコアラー インステップが打者には嫌だと思う。新井の本塁打の球の軌道はインステップするから直球のようにもスライダーのようにも見えた。球速も開幕には150キロを投げて来るはず。

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