星野監督「遊んでんじゃねえ!」 15失点大敗直前にも一喝していた

[ 2014年2月20日 05:44 ]

<神・楽>5回、12失点と大炎上した永井はうなだれる

練習試合 楽天6―15阪神

(2月19日 宜野座)
 練習試合とはいえ、大丈夫?日本一連覇を目指す楽天は19日、沖縄・宜野座で阪神と練習試合を行ったが、2番手で登板した永井怜投手(29)が5回に大量12失点と打ち込まれるなど、投手陣が18安打15失点と大炎上した。失策やバッテリーエラーも連発するなど、星野仙一監督(67)もあきれ返る大敗。雰囲気を引き締めなければ、シーズン開幕後も赤っ恥をかくことになる。

 泣きたい気持ちを代弁するかのように、雨脚が強まった。15失点での大敗に、星野監督は薄ら笑いすら浮かべ「生活懸けなアカンで。もうチャンスはないよ」と投手陣をバッサリ切り捨てた。

 先発した年俸2億円の新外国人ブラックリーはリズムも制球も悪く2回4安打2失点。そして2番手の永井が記録的な大炎上だった。3イニング目の5回に打球が右足に当たる不運もあったが、打者16人に11安打を許して一挙12点を失った。公式戦のチームの1イニング最多失点11(05、08年)を1人で上回ってしまった。練習試合で継投がなかったとはいえ、リズムを変える工夫すら見られなかった。開幕ローテーション入りが遠のいた右腕は「何も話すことはありません…」と肩を落とした。

 相手は星野監督にとって02、03年に指揮を執った古巣の阪神。楽天監督となった11年からは「いつか阪神と日本シリーズを」が口癖だ。そんな相手に対し、投手陣の乱調だけでなく失策や暴投が失点に絡むなど、見どころはゼロに近かった。

 昨季24勝無敗で日本一に貢献した田中はヤンキースに移籍。その「24勝分」を埋めなければいけない永井やブラックリーが期待を裏切った。3回までの出場で「お役御免」となった正捕手の嶋も「バッテリーで反省しなければいけない。次の試合が大事」と危機感を募らせる。

 この日、試合が行われた沖縄・宜野座に移動する前、金武町のサブグラウンドで笑みを浮かべながら練習していた投手陣に対し、星野監督は「遊んでんじゃねえ!」と雷を落とした。まだ開幕まで1カ月以上あるが、王者として悠然と構えていられるチームではない。

 ≪プロ野球記録は12失点≫公式戦で個人イニング最多失点のプロ野球記録は、1リーグ時代の46年7月15日に内藤幸三(ゴールドスター)がグレートリング戦の8回に喫した12失点。2リーグ制後はセ、パとも11失点が最多となっている。なお、楽天の最多は片山が11年6月5日ヤクルト戦の4回に喫した10失点。

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