松井裕 23日巨人戦先発デビューへ マー君後継へ最高舞台

[ 2014年2月15日 06:38 ]

ビーチクリーンを行い、ゴミを手に砂浜を走る松井裕

 楽天のドラフト1位・松井裕樹投手(18=桐光学園)が、23日の巨人とのオープン戦(沖縄セルラー)でプロ初登板初先発することが14日、分かった。ヤンキースに移籍した田中将大投手(25)の後継者として期待される怪物左腕のデビュー戦にふさわしい相手。星野仙一監督(67)にとっても永遠のライバルである巨人相手に、どのような投球を披露するのか注目だ。

 怪物左腕にこれ以上ない舞台が用意される。星野監督は松井裕の実戦登板について「しかるべきタイミングでいい相手に投げさせる」と明言。「しかるべきタイミング」とは、ファンが多数駆けつけることが予想される23日の日曜日。そして「いい相手」は昨季セ・リーグ覇者で日本シリーズを戦った巨人だ。

 松井裕はチームの高卒新人では07年の田中(現ヤンキース)以来となるキャンプ1軍スタートを果たし、打ち上げ前日までの12日間の練習で9度もブルペン入り。序盤は首脳陣に右足を上げた際に背中が反る点など、フォームに関していくつか指摘を受けたが、日々、課題を消化。前日のブルペン投球は「久米島に来て一番いい球が投げられた」と手応えを語った。星野監督も「高卒の1年目にしてはうまく滑り出している」と評しており、新人左腕が順調に段階を上がれば、23日の巨人戦で先発させる意向だ。

 この日、チームは久米島から沖縄・金武町に移動。出発前に宿舎近くのビーチの清掃を行った松井裕は「少しでも恩返しできれば、というつもりで掃除しました。すっきりして(沖縄本島に)行けます」と笑顔で話した。15日から練習を再開し、近日中にもフリー打撃に登板する予定。「セット(ポジション)も練習したい」と話すなど、実戦を意識した練習に意欲を見せている。

 巨人は星野監督にとっても現役時代からの永遠のライバル。昨季の日本シリーズでは巨人を下し日本一となったが、レギュラーシーズンで24勝無敗だった田中が先発、抑えにフル回転してつかんだ日本一だけに「まだまだ巨人とは力の差があるよ」と冷静に分析する。その田中は今季からヤンキースに移籍。日本一連覇に向け、高卒ながら即戦力と評価される松井裕にかかる期待は大きい。

 すでに星野監督は「俺は開幕戦に高卒新人を送るのは全く怖くない」と怪物左腕を開幕投手に指名する可能性まで示唆している。12年夏に1試合22三振を奪い、甲子園を沸かせてから1年半。松井裕がいよいよプロのマウンドに立つ。

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2014年2月15日のニュース