マー君に米記者も驚く破格待遇 ロッカーは伝説守護神“定位置”

[ 2014年2月15日 05:46 ]

ロスチャイルド投手コーチが見守る中、ブルペンで投球練習する田中

 レジェンドの後継者だ。ヤンキースの田中将大投手(25)が、昨季限りで現役引退したマリアノ・リベラ氏(44)がキャンプ地で使っていたロッカーをあてがわれたことが、14日(日本時間15日未明)分かった。リベラ氏は歴代最多の通算652セーブを挙げた伝説の抑え。田中は史上最高のクローザーが出陣したロッカーから、メジャー1年目のキャンプのスタートを切る。

 投手集合日。メディアに公開されたクラブハウスで誰もが驚いた。入り口を入って左側の一番奥に「19 TANAKA」の名前があった。そこは昨季まであのリベラ氏が使用していたロッカーだ。

 「田中はメディアにたくさん囲まれる。しかもスタッフが2人(広報、通訳)いる。なのでここを選んだ」とルー・ククーザ・クラブハウスマネジャーは明かした。

 大リーグではロッカーの位置や大きさが選手の格を表すが、田中に用意されたロッカーは、一般選手のほぼ倍のスペースがある。左は食堂への通路で、右隣には今季リベラ氏から抑えを引き継ぐロバートソン。スポーツ専門局ESPNのワレス・マシューズ記者は「てっきりロバートソンがリベラ氏の場所へスライドするかと思っていたが。驚きだ」と聖域を託された田中への高い期待に目を丸くした。

 この日は身体検査の間に黒田とも入団後初めて対面した。黒田は「向こうからあいさつしてもらいましたが、フィジカル検査の最中だったので」とわずかな時間ながら、再会を喜んだ。

 田中は前日の練習では、マイナー施設で渡米後初のブルペン投球。このオフ初めて捕手を座らせて、23球を投げ込んだ。宝刀スプリットにツーシーム、スライダーと織り交ぜ、セットポジションやクイックも入れた。「いろいろ適応しなければならないのに、落ち着いてうまくできている。今のところ全てがいい感じ」と視察したラリー・ロスチャイルド投手コーチ。受けた第2捕手候補のセルベリは「60%ぐらいの力だったが、真っすぐはいいしフォームがスムーズ。20勝以上してほしい」と早くもベタぼれだ。

 ヤ軍では07年のキャンプ初日に、井川(現オリックス)が初めてブルペン入りしたが、暴投を連発した。一方、田中はキャンプ初日の2日前にブルペン入りし、上々のスタート。次回はキャンプ初日の15日(同16日)に35球をメドに投げ込む予定。高い期待を追い風に、視界は良好だ。

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2014年2月15日のニュース