阪神ゴメス軽々7発 狙ってなくても…重いボールでも入っちゃった

[ 2014年2月15日 08:23 ]

来日後初の屋外フリー打撃でサク越えを放つゴメス

 阪神の新外国人・マウロ・ゴメス内野手(29=ナショナルズ)が14日、来日後初めて屋外でのフリー打撃を披露した。42スイングでサク越えは7本だったが、狙っていないのに入っちゃった!? 水分を含んだ重いボールなのに飛んじゃったと、評判通りのケタ違いパワーを見せつけた。

 触れ込み通りのパワーだった。宜野座に集まった6000人のファンが練習試合よりも興味があった新4番の特大弾。ゴメスが初の屋外フリー打撃で快音を放った。沖縄の青空に大きな放物線が描かれる度にスタンドから歓声が起こった。

 「打撃練習では放り込むことは考えずに自分のスイングを確認することを意識してやっている。ただ(きょうは)少し力を入れて大きいのを狙ったところもあった」

 観衆の熱い視線が大砲の心に火を付けた。あくまで試運転の段階だが、ちょっとその気になれば、打球はどこまでも飛んでいった。まずは7スイング目、やや高めの速球をジャストミートすると軽々と左中間スタンドへ。続く8スイング目も柵を越えた。右の打撃投手相手に22スイングでサク越えは2本だった。一方で左投手相手には20スイングで5本。合計では42スイングで、サク越えは2連発を含む7本を数えた。

 「久々に外で打ったよ。2週間ぶりぐらい。これからは外で打つ機会が多くなると思うので、(調子を)上げていけると思う」

 1月27日に第1子となる長女が誕生した。しかし愛娘の体調不良が理由で来日が遅れて10日に沖縄入り。キャンプ初日に間に合わず他の選手とは調整段階も違う。それでも屋外フリーで初めて明らかになったとてつもない飛距離に、大砲としての可能性を感じさせた。

 また、この日のフリー打撃で使用されたボールは、雨が続いた第2クール中に連日使用されていたもの。新球とは違って湿気を含んでいるためにボールの重量は微妙にアップ。球団関係者も「新球よりは確実に重い」と証言するが、その“飛ばないはずのボール”をものともせずに、スタンドまで放ってしまうのだから期待は膨らむ一方だ。

 「典型的なホームランバッターの打球の上がり方だね。まだスイングスピードは本来の物じゃない。思ったよりも柔らかい打ち方。逆方向にも打球が飛んでいたしね」

 熱視線を送っていた和田監督も長距離砲として、いや明確に14年打線の4番として構想を練ることができそう。G砲も「(今の状態は)80%ぐらいだけど、開幕に持って行けるようにする。試合になれば、きょう以上の飛距離も出ると思う」と指揮官から求められている働きを理解している。

 狙ってなくても入っちゃった。飛ばない条件のはずなのに、飛ばしちゃった。屋根もネットもない屋外で打ち、並外れたパワーは紛れもなく本物であることが証明された。

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2014年2月15日のニュース