掛布DCと金本氏が“合体” 鳥谷を一発量産へ打撃改造

[ 2014年2月14日 07:11 ]

金本氏(右)と掛布DC(同奥)から打撃指導を受ける鳥谷

 阪神の鳥谷敬内野手(32)が沖縄・宜野座キャンプ第3クール初日の13日、掛布雅之GM付育成&打撃コーディネーター(DC=58)と、スポニチ本紙評論家の金本知憲氏から打撃アドバイスを受けた。13日のスポニチ本紙対談で金本氏と技術論を展開し、この日から実践に移した。今季は打率3割、20本塁打以上を目指す背番号1。長打&本塁打量産へ、14日から新打法習得に本格的に着手する。

 珍しい光景と言っていい。打撃マシン相手の打撃練習終了直後。額から汗を流したままの鳥谷が掛布DCと金本氏に呼び止められたかと思うと、猛虎の4番を打った強打者2人からジェスチャー付きでアドバイスを送られた。鳥谷がその内容を明かした。

 「膝の使い方の話しです。(掛布DCからは)“やってみたらどうだ”ということだった」

 スーツ姿の金本氏が左膝をつかみ、掛布DCは手ぶりを交えて指導。「トップのときに左の軸足が中に入ってしまうというのを感じませんか、とカネ(金本)が言ってきた。両足の膝が中に入るのはボクも気になっていた」と同DCは、さらに具体的に説明した。両者とも、構えた際にやや内側に入っていた左足のつま先部分も指摘。真っすぐの状態で構えることを提案した。

 また、構え、インパクト、そしてフォローへと続く一連の打撃動作の中で左膝の皿がスムーズに投手の方向に向かって回転することが基本だが、鳥谷は左膝の使い方がスムーズではなかったもよう。「鳥谷がどう受け止めて、どうやるか」。掛布DCは助言したものの、あくまで鳥谷の意思を尊重することを強調した。

 歴代10位の通算476本塁打を誇る金本氏は、13日のスポニチ本紙で鳥谷に長打が多く出ない原因を打撃フォームにあるとした。それがきっかけとなってこの日の指導が実現。対談では今季の目標として打率3割、20本塁打を約束した後輩の心意気に金本氏が「重心が少し浮いた状態で回っている。ドンと腰が石臼みたいに乗っていない。だからバットの芯に当たっても打球の角度が付かない」と本塁打量産への秘策を伝授していた。

 ミスタータイガースとして現役時代は通算349本塁打を記録した掛布DCも、鳥谷の能力を認めるからこそ、さらに修正が必要な部分を挙げる。「膝をまっすぐ。腰が据わるというか、シコを踏むようなそんなイメージ。まっすぐでも(今までとは違って)軸足がちょっと開くイメージになるんじゃないかな」。

 14日からは新打法習得に向け本格着手する。「(試してみて)良ければやる」と話すものの、今までと同じでは結果が望めないことを鳥谷が最も分かっているはず。V奪回のキーマンとなる猛虎のキャプテンが本塁打量産へ。三人四脚のミニキャンプが始まる。

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