巨漢115キロまさか!アジャ井上 プロ1号はランニング弾

[ 2014年2月13日 05:30 ]

紅白戦の7回1死から中堅・伊志嶺が打球をはじく間に、115キロの巨体を揺らし一気に三塁を蹴る井上

ロッテ紅白戦 白組2―1紅組

(2月12日 石垣島)
 やっぱり、何か持っている。「アジャ井上」こと、ロッテのドラフト5位・井上(日本生命)が初の紅白戦で、衝撃の実戦デビューを飾った。球場はどよめきと拍手。そして、笑いに包まれた。

 1―1で迎えた7回。白組の4番に座った井上は、フルカウントから中後の7球目の甘い直球を豪快にすくい上げた。右中間への打球を中堅・伊志嶺がグラブに当ててはじくと、足に当たって右翼フェンス際へと転がった。これを見た日本人最重量115キロの巨漢は必死に激走した。

 「三塁コーチャーを探したら、本塁の近くで腕を回していた。これはヤバいなと思った」。最後は足から滑り込むと、ガッツポーズ。「プロ初本塁打」は誰もが予想しないランニング本塁打だった。「小学生の時にフェンスがないグラウンドでは打ったことがありますけど…。走るキャラじゃないので。実戦の初日にしては走りすぎちゃいましたね~」。人懐こい笑顔がはじけた。

 とにかく絵になるルーキーだ。初打席は3球三振。しかし、続く4回2死二塁の先制機では「リラックスして集中して打席に入れた」と、大嶺祐のカーブを叩き、左中間フェンス直撃の適時二塁打を放った。3打数2安打2打点と白組の全得点を叩き出し、4番抜てきの期待に応えた。

 伊東監督も手放しで褒めた。「大したもの。今後もできる限り使っていく」。チームは15日から2軍が鹿児島県薩摩川内市に移動するが、当面は1軍に帯同させることを示唆した。

 13日の紅白戦も4番で出場予定。「次はきれいに柵越えを打ちましょう」と井上の口からは本塁打宣言も飛び出した。「持ってる男」の言葉は、もはやビッグマウスに感じない。

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