ナックルボール携えメジャー目指す 異端の挑戦者たち

[ 2014年2月11日 07:17 ]

メジャー復帰を目指す大家

 2014年、数奇な運命をたどる二人のナックルボーラーが、MLBを目指した戦いをスタートさせている。ひとりは、NBA(アメリカプロバスケットボールリーグ)の元得点王トレイシー・マグレディ。もうひとりは、かつてMLBに10年在籍し、通算51勝を挙げた大家友和投手だ。

 昨年、NBAを引退したマグレディは、今月4日(現地時間)、米独立リーグのシュガーランド・スケーターズと契約。将来的には投手としてMLBに挑戦する意向で、練習パートナーは元サイ・ヤング賞投手のロジャー・クレメンス氏だといわれている。一見無謀な挑戦のように思えるが、実は高校時代にもバスケと並行して野球部にも在籍。今も直球は90マイル(約145キロ)を超え、さらにナックルボールも操るという。

 大家は10年間のアメリカ生活を経て、2010年に横浜(現DeNA)に復帰。だが、11年に右肩を手術すると、その年のオフに戦力外通告を受けてしまう。そして1年間のリハビリ生活後、球速が戻らなかった大家が選択したのがナックルボーラーへの転身。13年にはBCリーグの富山サンダーバーズに入団してナックルボールを磨き、遂には昨年12月、古巣であるブルージェイズとマイナー契約を結んだのだ。

 どちらのナックルボーラーも、メジャーへの道は正直なところ険しいだろう。だが、ボールの揺れ同様、どうなるかわからないのが野球の奥深さだ。田中将大投手の挑戦に注目が集まる今年のMLBだが、彼らのような異端な挑戦者たちの戦いにも注視してみてはいかがだろうか。

 追記:ちなみに、『野球太郎』編集部のニックネームは、ナックルボールスタジアム。彼らとともに今年も頑張ります!(スマホマガジン『週刊野球太郎』編集部)

 ▼『週刊野球太郎』(http:/yakyutaro.jp/)とは イマジニア株式会社ナックルボールスタジアムが配信するスマートフォンマガジン(auスマートパス、docomo SPモード、Yahoo!プレミアムで配信中)。母体となるのは雑誌『野球太郎』。ドラフト関連情報はもちろん、ディープな記事に定評がある野球愛好家のバイブルともいってよい存在。2月17日に新刊『別冊野球太郎2014球春号?プロ野球<呪い>のハンドブック』が発売となる。プロ野球を凡打、残塁、失点、連敗……など、「残念な記録」から分析し、新しい応援の仕方を提案している。

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