ハム中田 余裕の斎藤佑討ち「三振でも別にいい」

[ 2014年2月9日 05:31 ]

初回2死三塁、斎藤(左)から左前に適時打を放つ中田

紅白戦 白組6―3紅組

(2月8日 名護)
 乾いた音を残して、日本ハム・中田の打球は左翼・北の前で弾んだ。中田VS斎藤。見せ場はいきなり初回にやってきた。2死三塁。1ボール2ストライクと追い込まれながら、内角寄り141キロ直球を軽くさばいて先制打とした。

 「追い込まれてからも打席で余裕があった。ツーシーム系なのかな?しっかりと振ることができたし、その結果ヒットになったのは良かったと思います」

 06年8月12日。夏の甲子園2回戦で大阪桐蔭の2年生主砲として、早実のエースだった斎藤と対戦。4打席3三振と完敗を喫したのは、もう遠い昔のことだ。あれから8年。「自分のスイングができたかどうか。自分のタイミングでいけたかどうか。そこだけを意識しているので、それができているなら三振でも別にいい」。不動の4番、チームの主砲に成長した中田にとって、ファン注目の対決も単なる調整の1打席にすぎなかった。

 4回は左翼線二塁打。5回は133キロフォークに泳ぎながら、今季のチーム第1号となる左翼席への逆転3ランで3打数3安打4打点。「ミートだけを心がけて、しっかりとしたポイントで打てた。ホームランかどうかはどうでもいいこと」と結果に浮かれることなく冷静に振り返った。前日の練習後、1人で外野を黙々と走り込んで汗を流している姿に栗山監督は「ああいう姿勢。自覚も出てきているし、翔は本当に変わったよね」と目を細めた。顔も体も真っ黒に日焼けして、金髪スタイル。見た目はやんちゃでも、中田はしっかり成長している。

 まだアイドリング状態でこの結果。「もっと確実性を上げていければいいね」。24歳の若き主砲の勢いはとどまるところを知らない。

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