松井コーチ「まだダメ」 阿部相手に7連投後バット渡されたけど…

[ 2014年2月9日 05:30 ]

松井臨時コーチ(右)を相手に特打をする阿部

 木の花ドームでの居残り特打。巨人の松井臨時コーチが投げ、阿部が打つという豪華競演が実現した。さらに147球を投げ終えた松井コーチに阿部が近づき、バットを手渡した。阿部はグラブを手に肩をつくり始める。いよいよフリー打撃を初披露する、と周囲の誰もが予感したが、松井コーチは「またにしよう」とバットを返し、お預けとなった。

 「まだ練習してないからダメだ、と言っていました。またいつか、あるか分からないけど、松井さんの体調次第でね」と阿部。松井コーチは「お預けじゃなく、このまま打たずに終わると思うよ。俺打つなんて一言も言ってないよ」と笑った。だが前日には密室でトス打撃を繰り返し、打撃実演への秘密特訓に着手している。9日にもあの豪快な打棒がよみがえる可能性はある。

 昨年12月に渡米した際、阿部はマンハッタンの地下打撃練習場で、松井コーチの投げる球を打ち、松井コーチも阿部の球を打った。あの時より広い室内練習場での対戦に松井コーチは「投手として日本一の打者を体感しました。長打力もあるし柔らかい。どこでも強く当てちゃう」と後継者の凄みをあらためて感じ取った。その後の2人の会話では、阿部の現在のテーマの話にうなずくだけで、助言は送らなかったという。

 阿部は「僕らにとっては凄く充実しているし、満足もしているし、本当にありがたいなと思います」と初日から7連投の松井コーチに感謝。濃密な30分間に日本一奪回への手応えを深めた。

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