楽天・松井裕 行けます!9日紅白戦登板志願、AJと対戦熱望

[ 2014年2月5日 05:30 ]

強化トレーニングでジャンプを繰り返す松井裕

 前日のポカポカ陽気とは対照的に北北東の風が吹き荒れたキャンプ4日目。楽天のドラフト1位・松井裕(桐光学園)は静かに闘志を燃やしていた。「まだ言われてないけど自分は投げたい。準備したいです」。その視線は、沖縄・久米島キャンプ初の実戦となる9日の紅白戦登板を向いていた。

 この日はブルペンに入らず、30メートルダッシュや体幹強化のメニューをこなした。キャンプインから2日連続でブルペンに入り、星野監督を「イメージ通り。投げっぷりがいい」とうならせた。このままアピールを続けコンディションを維持すれば、希望する9日の紅白戦登板に対し「許可」が出る可能性は高い。

 高卒新人ながら開幕ローテーション入りも期待される怪物左腕は、紅白戦で対戦したい打者を問われ、メジャー通算434本塁打のジョーンズとの対戦を熱望した。そのジョーンズは、5日に松井裕のブルペン投球時に目慣らしのために打席に入る予定。実戦前の「前哨戦」も注目だ。

 高校2年夏の甲子園で大会最多となる1試合22三振を奪い、昨秋ドラフトでは5球団競合の末に鳴り物入りで入団。ヤンキースに移籍する、昨季24勝無敗の田中の穴埋め役の一人として、高い期待を集めている。宿舎近くの海岸での早朝の「声出し」では「先発ローテに入り、優勝に少しでも貢献したいです!」と堂々と宣言した。プロ入り後初めて語った具体的な目標を実現するため、まずは9日の紅白戦登板が、その一歩となる。

 ▽星野監督の新人実戦起用 中日監督時代の88年は、高卒新人の立浪を2月7日のチーム初の紅白戦で「2番・遊撃」で実戦デビューさせた。立浪は3打数2安打3打点と大暴れし、星野監督も「自分の能力を知っている」と高評価。また楽天でも、12年2月13日の紅白戦で、同じく高卒新人の三好を「8番・DH」で初起用。三好はプロ初打席でエース田中から中前に初安打を放った。

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