イチローら支えた「バット職人」久保田五十一さんが今春引退

[ 2014年1月28日 18:17 ]

記者会見で引退を表明する「プロバットマイスター」の久保田五十一さん

 米大リーグのイチロー選手らのバット作りを手掛けてきた「プロバットマイスター」が今春、約半世紀にわたる職人生活に幕を下ろす。ミズノ子会社ミズノテクニクス(岐阜県養老町)の嘱託社員、久保田五十一さん(70)は28日、同社で記者会見し、後継者の育成にめどが立ったことと高齢を理由に引退を決意したと表明した。

 「プロ野球選手らからの支援・指導が55年間続けられた大きな力だった」と晴れやかな表情で語った。米大リーグで活躍した松井秀喜氏からメッセージが寄せられ、「久保田さんのバットでプロ野球人生の試合すべての打席に立てたことは誇り」とたたえた。

 会見では、4月に匠の技を引き継ぐ40代の男性2人に「(バットは)商品というより、選手の成績を左右する大事な道具」とエールも送った。

 久保田さんは、養老町出身。地元の中学校を卒業後にミズノに入社し、木製バット作り一筋に木材の選別やバット削りに打ち込んだ。「マイスター」の肩書は社内で唯一。

 「0・1ミリが大事」と一人一人の要望に耳を傾け、微妙な太さや重さを調整する一流の技で多くの選手の心をつかんだ。手掛けたバットは数十万本に上る。

 久保田さんは会見後、敷地内の工房でイチロー選手モデルのバット作りに臨み、すぐに職人の目に戻っていた。

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