大谷、20歳になっても外出禁止 栗山監督「文句あるなら結果残して」

[ 2014年1月26日 06:25 ]

ブルペンで投げ込む大谷

 日本ハム・栗山英樹監督(52)は25日、京セラドームで行われた日本ハムグループの商品展示会に出席し、二刀流挑戦2年目を迎える大谷翔平投手(19)の外出についてキャンプからシーズンを通じて1年目同様に制限を設ける方針を明かした。より野球に打ち込む環境をつくることが狙い。今年7月に20歳となる大谷だが、日本球界を代表する選手になるため大人になっても「禁欲生活」は続く。

 栗山監督の大谷育成計画にブレはない。プロ野球で二刀流を極めるために、不必要なものは徹底的に排除する。それは成人になったとしても、変わりはなかった。

 「あいつがやろうとしていることを考えたら、我慢しなくてはいけないことがいっぱいある。今年はさらに厳しくいくよ。文句があるなら結果を残してから言えって」

 高卒1年目の昨季。栗山監督は野球に集中させるため、外食などの外出(休日を含む)について自 身の許可が、必要という ルールを設けた。事実上の外出禁止である。球宴期間中には報告を怠った外出だとして、翌日に大谷に大目玉を食らわせたこともあった。

 今年7月5日には20歳の誕生日を迎える。指揮官は昨シーズン終盤から「20歳になるまでかな」と制限を設けず、外出を許可することを示唆していたが、年が明けて昨年と全く同じ方針に戻っていた。その理由を「大学に入ったって、3年生までは我慢することのほうが多くて大変。それと同じだから」と説明した。

 楽天・田中のヤンキース移籍が決まり、広島・前田も早ければ今シーズン後に新ポスティング・システムでメジャー挑戦する。栗山監督にとって日本球界に次世代のスターを育成することは指導者としての使命だと感じている。今季は投手に比重を置きながら、二刀流に挑戦させる。「楽に2桁勝つと思っているし、3割以上打つと思っている」。投手、打者の両方で一流になれる逸材と見込んでいる。だからこそ、まだ公私にわたって管理が必要。全ては愛情の裏返しだった。

 「翔平はきっと俺のこと大嫌いなんだろうな」。栗山監督はそう苦笑いしたが、先乗り合同自主トレを行う沖縄・名護で伝え聞いた大谷も「制限されてもされなくても変わらないと思う。何したいとか特にないですし、いいのかなと思います」と動揺はなし。 自身の置かれた立場、指揮官の意図を十分に理解している。国民的アイドルグループのAKB48にも「恋愛禁止」という厳しい規律が設けられている。我慢の先にあるのは頂点だ。

 ☆大谷の昨年7月の外出 22日の球宴第3戦(いわき)の試合後、先輩の中田の誘いで阪神・藤浪ら他球団選手を交えて会食。翌日が大阪への移動休養だったため実現したが、事前連絡を怠ったとして栗山監督から厳重注意。24日オリックス戦(京セラドーム)の開始前に面談をし、「(投手と野手の)2つをやるなら我慢しなさい」と忠告を受けた。

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