楽天ドラ1松井裕 則本と春季キャンプ相部屋に

[ 2014年1月26日 06:45 ]

入寮時に持参したマットレスに寝そべる松井裕

 楽天の則本昂大投手(23)とドラフト1位の松井裕樹投手(18=桐光学園)が、2月1日から始まる沖縄・久米島キャンプで相部屋となることが25日、分かった。昨季新人王に輝き、今季はヤンキースに移籍した田中の後継者となる新エースが「教育係」として、黄金ルーキーと寝食をともにする。

 久米島でこれ以上ない「師弟コンビ」が形成される。この日、宮城県内の仙台大学で最新機器を使用して下半身の筋力などを測定した則本は「あまり世話を焼きすぎてもよくないとは思うけど、(松井裕から)聞かれたら、何でも教えたいですね」と目を輝かせた。

 松井裕の不安な心境は手に取るように分かる。三重中京大からドラフト2位で入団した昨年、則本は新人で唯一のキャンプ1軍スタート。右も左も分からない中でも元気よく、謙虚さも忘れずにアピールを続けてキャンプを乗り切った。シーズンではWBCで疲労がたまっていたエース田中の代役で開幕投手を務めるなど15勝を挙げた。今年も新人9選手で1軍は松井裕のみ。しかも、高卒である。技術面だけでなく、先輩とのコミュニケーションも取りやすいようにサポートする。

 不思議な「縁」もある。松井裕は入寮で昨年12月に結婚で退寮した則本の部屋を引き継ぎ、新人合同自主トレ初日恒例のシャトルラン(20メートルの距離を往復して持久力を測定する)でも、昨年の則本と同じ122本。これには松井裕も「運命を感じる」と喜んだ。星野監督も「松井の教育係が必要」と話していただけに、年齢が近く、2年目ながら実績のある則本はうってつけの存在だ。

 この日、新人合同自主トレは休み。松井裕は26日にも捕手を座らせてブルペン投球を行う。新人王右腕と怪物左腕。エース田中がいなくなっても、久米島は熱い。

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