呉昇桓 林昌勇から巨人斬り秘策伝授

[ 2014年1月19日 09:12 ]

林昌勇(左端)とランニングする呉昇桓(右端)

 阪神の新守護神候補として期待される呉昇桓投手(31=前サムスン)が18日、グアムで自主トレを公開した。合同自主トレしている韓国・サムスン時代のチームメートで、ヤクルトでクローザーとして活躍した前カブスの林昌勇投手(37)から、巨人の中心打者を抑え込む「G倒秘策」を伝授されたもよう。私生活でもアドバイスを受け、日本での活躍に向けた準備は着々と進んでいる。

 「石仏」も思わずニヤリとした。どんなピンチでもマウンド上で表情を崩さないとされる呉昇桓が、投げかけられる質問に度々、表情を崩す。充実のグアム自主トレを象徴するのが、頼れる“助っ人”の存在だ。

 「刺激になる。林昌勇選手の方が日本での生活も長いし、日本球界で活躍もしている。いろんな話、アドバイスを聞いている」

 05年、新人だった右腕のルームメートとして精神的支柱となったのが、林昌勇だった。グラウンド上から私生活まで、あらゆる面で助言を送ってくれた兄貴的存在。今季から日本のマウンドに上がる呉昇桓にとっては、これ以上ないお手本が目の前にいる。

 林昌勇はヤクルト時代、守護神として日本の打者を最速160キロの剛速球でなで斬った。巨人の主軸に対しても、長野を8打数1安打、阿部も13打数2安打と封じ込めた。初めて実現した先輩との合同自主トレ期間中にしっかりとG倒の秘策を伝授されたという。内容こそ明かさなかったが、笑顔に確かな手応えを感じさせた。

 「いろんな話を聞いているが、具体的には話せない。自分自身としても(巨人の選手が)良い選手だとは分かっている」

 昨年までサムスンの同僚で、巨人でもプレーした李承スンヨプにも阿部の情報を得た。「ジャイアンツだからと言って、自分から先にライバルに感じることはない」。攻略法をインプットした右腕の言葉には余裕すら漂う。

 林昌勇からはグラウンド外の助言も送られた。「選手と仲良くすること。遠征で食事にも行けるし、1人でいるより寂しくないし楽しい」と友達のススメを説かれ「日本語は一つずつ聞き取れば、1年で覚えられる。ただ(阪神は)関西弁があるからそれで話されると分からなくなる」と独特の言葉に惑わされないことを挙げたという。

 「成功3カ条」を授けられた先輩からは「自分が持っている(日本でのセーブなどの)記録を破るまで帰ってくるな」と激励され「全部破ります」と力強く応えた。「具体的な目標はケガがないこと。プレッシャーを感じず、欲を出さずにやっていきたい」。グアムでの“収穫”を手に、背番号22が日本球界を席巻する時が確実に近づいている。

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2014年1月19日のニュース