掛布DC 安芸から千里眼指導 宜野座組の愛弟子チェックや

[ 2014年1月17日 05:30 ]

鳴尾浜球場を訪れた掛布DC(左)は緒方(中)や小豆畑らとともに室内練習場から出てくる

 阪神の掛布雅之GM付育成&打撃コーディネーター(DC=58)が16日、鳴尾浜球場で実施されている若手の合同自主トレを視察した。春季キャンプは高知・安芸組で指導をスタートする予定だが、沖縄・宜野座キャンプメンバーが決定的な伊藤隼や緒方の練習内容をCS放送などでチェックする。直線距離にして約1000キロ離れているが、“ホットライン”を結んで助言を送る構えだ。

 アピールを誓う若虎にとっては、強力な“ホットライン”となりそうだ。キャンプは安芸組スタートを予定している掛布DCが、CS放送などで宜野座の練習内容をチェックする意向を口にした。

 「(放送で)練習を見られるからね」

 いつもの優しい表情で笑っていたが、ハートは若虎よりも熱かった。15日のスタッフ会議では、宜野座に例年以上の若手抜てきの方針が確認された。伊藤隼、緒方ら秋季キャンプで指導した“掛布塾門下生”は宜野座スタートが決定的だが、安芸にいても目を光らせる。人気球団こその特権で近年は練習試合はもちろん、宜野座キャンプの練習内容が球場内だけでなく、ブルペン、室内練習場の様子などが連日、CS放送で生中継、録画中継される。生中継で見ることは不可能も、夜の録画中継は可能だ。

 「そこまで野球漬けにならない。そこまで野球が好きなわけじゃないから」と笑ったが、タイガース愛が25年ぶりに現場復帰したDCを野球漬けにしそうだ。

 気がつけば即携帯電話で指導もできる。「隼太なんかは沖縄から電話をくれた。“(高橋)由伸さん(巨人)といい形でやっています”って」。那覇で自主トレ中の伊藤隼からはすでに経過報告の電話があった。キャンプ中も、連絡があれば誰からでも快く助言を与えていくつもりだ。

 この日は1時間以上も緒方、中谷、一二三、北條らの室内打撃練習を熱心に見守った。昨年、台湾ウインターリーグで成長を示した2年目の緒方には「(キャンプから)いい形を維持している。足も守備もある。今の野球にとって大きい。和田監督も期待している若手の中で一番手じゃないかな」と期待する。「中谷もいいよ。北條も、西田もいいな。(西田は)今年は秘めたものを持っているんじゃないか」と宜野座組に招集される可能性のある若手を次々と挙げ、期待を寄せた。

 「一年間戦う上で、どこかで監督の期待に応える仕事をするときがある。楽しみですね」

 若い力の底上げを図る今春キャンプ。どこにいてもミスタータイガースの存在は大きい。

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2014年1月17日のニュース