バレンティン逮捕 DVに厳罰科すフロリダで夫人に暴力

[ 2014年1月15日 05:30 ]

12年6月8日、試合後に娘を抱き、笑顔を見せていたバレンティン、カーラ夫人だが…

 ヤクルトの外野手、ウラディミール・バレンティン容疑者(29)が12日(日本時間13日)、米国フロリダ州マイアミで、離婚協議中のカーラ夫人(32)を監禁、暴行したとして逮捕されていたことが分かった。昨季、プロ野球新記録となる60本塁打を放った助っ人の醜聞に、14日、都内の球団事務所では、衣笠剛球団社長兼オーナー代行(64)らが対応に追われた。一両日中にも保釈される見込みだが、フロリダ州は家庭内暴力(DV)に厳しい刑罰を科すことで知られており、最悪の場合、開幕に間に合わないケースも想定される。

 都内のヤクルト球団事務所に衝撃が走った。日本時間14日の午前8時10分に、バレンティン容疑者逮捕の報告を受けた衣笠球団社長兼オーナー代行は、明らかに困惑していた。

 「皆さまにご心配ならびにご迷惑をお掛けして誠に申し訳ございません。バレンティンが向こうで…と聞いたとき、大きなケガでもしたのではと心配に思った。その後あの内容で警察に拘束されていると。違った意味で大きな衝撃というか…」

 AP通信によると、バレンティン容疑者は12日(日本時間13日)に、フロリダ州にあるカーラ夫人宅を訪問したが、入室を断られたため、窓から侵入。逃げるカーラさんの腕をつかみ、寝室の鍵をかけて監禁したという。その様子を目撃していた付近の住民が警察に通報し、逮捕に至った。

 その後、14日(日本時間同日)午前0時すぎに顧問弁護士がバレンティン容疑者と接見。球団側は代理人を通じて報告を受けた。バレンティン容疑者は、家の外で話をしていたが、人目を気にして家の中に入ることを提案。拒むカーラ夫人の腕を引っ張って誘導した行為が暴行などと受け取られたのではないか、と説明しているという。

 弁護士はすでに保釈申請しており、受理されれば一両日中にも保釈される見込み。容疑は監禁と暴行だが、衣笠球団社長は「何をもって監禁というのか。家に強引に入ったことでそう思われたのか、もっと違う行為があったのか。もう少し詳しく事情が知りたい」と引き続き事実関係の確認に努める意向だ。

 12年12月には、楽天が獲得を発表したばかりのジョーンズが、アトランタ郊外の自宅でニコル夫人への暴行の疑いにより逮捕された。このときは7時間後に保釈金2400ドル(約20万6000円)で釈放。事件は不起訴となったため、入団にも支障はなかった。

 しかしフロリダ州はDVに対して、厳しい刑罰を科すことで知られる。また、昨季バレンティン容疑者がプロ野球記録を樹立する際も来日しなかった、結婚6年目で現在離婚協議中のカーラ夫人が、今後態度を硬化させ訴えることも予想される。

 衣笠球団社長は「1月30日に選手全員そろって沖縄入りする。当然、彼にも30日の飛行機に乗ってもらう予定」と話したが、仮に起訴されるような事態になれば、キャンプどころか、開幕にも間に合わない可能性がある。

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