杉内 復肩バンドで「開幕狙う」 移籍3年目で初めて宣言

[ 2014年1月12日 05:30 ]

「リアライン・コア」を付け素振りをする杉内

 巨人の杉内俊哉投手(33)が11日、鹿児島県薩摩川内市内で行っている自主トレを公開。巨人移籍3年目で初となる開幕投手を目指す決意を明かした。今自主トレでは体全体を使った投球フォームを手に入れるため、特殊な矯正バンドを導入したトレーニングに着手。約5時間に及んだ練習では18・44メートル間を意識した力強い投げ込みを披露するなど、今年に懸ける決意を示した。

 状態の良さを表す、威勢のいいコメントが杉内から発せられた。「(開幕投手は)狙っていきたい。いい投手が多い中で、開幕を投げられれば自信にもなる」。移籍3年目で初めてといっていい力強い「開幕宣言」だった。

 3月28日の開幕戦(東京ドーム)。相手は過去24試合登板で11勝3敗と好相性の阪神だ。開幕投手について原監督は横一線を強調しているが、本命はエース内海で、その対抗は2年目・菅野。そこへ実績では2投手を上回る左腕も名乗り出た。

 有言実行を目指し、今自主トレでは新たな秘密兵器も導入した。「リアライン・コア」と呼ばれる特殊な矯正バンド。これを腰回りと胸回りに巻いて、背骨や肋骨の一部を固定。その状態で素振りや深呼吸を行う。その結果、固定されていない部分の背骨や肋骨にまで刺激を加えることが可能となる。

 「ここ数年、背骨周りが固くなったのを感じていた。このバンドで普段動かさないところを動かして柔らかくしたい」。体の細部までほぐした直後に、キャッチボールを行う。これで体全体を使う投球フォームで投げることができ、肩への負担も軽減する。

 過去2年は左肩違和感に悩まされ、昨季の楽天との日本シリーズでは2戦2敗と苦しんだ。「最後に勝てるように。巨人は日本一にならないといけないチーム」と雪辱を誓う。「肩も体も元気」。この日は約90メートルの遠投後、18・44メートル間(ピッチャープレートからホームベース)の距離に河村トレーナーを座らせ変化球を交えて約40球の投げ込みを行った。

 「キャンプ初日からアピールできるようにしたい。若い投手もいますが、負けられない」。その視線の先にはソフトバンク時代の10年以来となる大役を見据えている。

 ≪指名なら移籍組45年ぶり≫杉内は11年オフにソフトバンクからFA移籍。過去の巨人で外国人を除き、他球団から移籍した後に開幕投手を務めたのは近藤貞雄(46年)、川崎徳次(47、48年)、藤本英雄(50、52年)、別所毅彦(51、53、55、56年)、金田正一(65、66、68、69年)の5人。杉内が指名されれば45年ぶり6人目となる。

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