阪神・藤井「鶴岡に負けたらクビ」 激戦覚悟、正妻の座譲らん 

[ 2014年1月11日 05:30 ]

西淀川警察署の一日署長を務める藤井

 阪神・藤井彰人捕手(37)が10日、国内FA権を行使した久保のDeNA移籍に伴う人的補償で鶴岡一成捕手(36)の入団が決定したことに関して「正妻の座」死守を固く誓った。1歳年下で同様に豊富な経験を持つ好敵手の加入に危機感をあらわ。「(競争に)負けたらクビでしょう」と自らを追い込んだ。

 心境を言葉にするのは難しい。「新聞で知りました。ビックリしたという感覚ではない。“そうなんだ…”でした」。昨季までDeNAの主戦捕手。阪神で所属3球団目という経歴の持ち主で年齢も1つしか違わない。役割の競合は明らかだ。

 「激戦ですね。負けたらクビでしょうし、その覚悟です。今年で38歳。先は長くはない。悔いが残らないようにしたい。競争の世界ですから。相手がどうこうではない。評価するのは自分ではなくて監督や第三者。“藤井じゃないとダメだ。任せた”と言ってもらえるようになりたい」

 昨季は阪神在籍3年間で自己最多の112試合出場など近年の阪神投手陣を支えてきた。「3年間で感じたのはタイガースは勝たないといけないということ。2位ではダメ。打つ、守るもあるけど、今年は勝ち、勝率にこだわりたい」。競争の場に立ち、あらためて捕手の存在意義を思った。

 現役引退を決めた前日本ハム・二岡から連絡をもらったのは3日前だ。「また1人、同級生が減るのはさみしい。故障を抱えながらできるかぎりやったのは素晴らしい」。アマチュア5冠を達成した近大時代の友の思いも抱き、新年の決意を強くする。「110番の日」にちなんで大阪市の西淀川警察署で一日署長を務め、「ホームベースを守りたい」と制服に包んだ心と体を正した。

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