楽天・松井裕 おみくじは「吉」 大吉じゃないけど吉兆予感

[ 2014年1月4日 06:48 ]

松井裕は横浜市内の神社でおみくじの「吉」を引く

 「吉兆」のプロ第一歩だ。楽天のドラフト1位・松井裕樹投手(18=桐光学園)が3日、中学時代に所属した青葉緑東シニアが横浜市内で開催した賀詞交歓会に出席。後輩らと約2キロのランニングで始動した。その後は同市内の神社に初詣し、今年初めて引いたおみくじは「吉」。新天地での新たなスタートに吉兆を予感させる言葉が数多く示されており、松井裕も力強く飛躍を誓った。

 例年はあまり引かないというおみくじ。松井裕は「凶とかが出たらどうしよう」と言いながら右手で「吉」をつかんだ。「大吉が欲しかったけど“まだ大吉は遠いよ”“まだ一番じゃないよ”ということ。欲張らず、これから上を目指せということ」と笑った。それでもプロでの第一歩を後押しするような言葉が、いくつも書かれていた。

 有達宜更変(ゆうたつよろしくこうへんずべし)「のぞむことあらば今までのしほうを改めるか他所へゆきてよし」

 神奈川で生まれ育った左腕は、昨秋ドラフトで地元のDeNAなど5球団による1位指名競合の末に楽天入り。まるで、プロで成功するには親元を離れてプレーした方がいいと暗示しているかのようだ。さらに「他所にいでて利を得る又くろういとわずば利を得る也」「たび立よし」とも。旅立つ場所は、東北、仙台の地である。

 「かんなん多けれども後かならずよかるべし」

 黄金ルーキーとはいえ、高卒1年目から簡単に通用するほどプロは甘くない。壁にぶち当たることはある。「かんなん=困難の意」が多く待ち構えていても、それを乗り越えれば大きな可能性が広がっているという。

 「あきないはゆるゆる始めてよし」

 9日に入寮し、12日からは新人合同自主トレーニングが始まる。ただ、故障につながりかねない焦りは禁物。「ケガなく1年間できるよう体づくりをしていく」という松井裕は「(プロ生活は)長い戦いになる。それに耐えられるような体力、メンタル…プロとしての準備がしっかりできればいい」と前を向いた。

 「望ごとおいおい成就す」

 新品のトレーニングウエアでの始動を終えた松井裕は「まずは新人の中で一番になれるように、いろんなことで先頭に立ってやっていきたい」と当面の目標を掲げた。背番号に「1」を選んだように、いずれは球界No・1の投手となる目標がある。努力を続けていけば、その夢は必ずかなう。それは神様のお告げでもある。

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